「面談で計画に同意したけれど、家にあるのは受給者証だけ」「計画案は見つかったのに、その後の計画がない」。相談支援事業所へ控えを頼んでよいのか、迷うこともあるでしょう。
障害児支援利用計画の控えが手元にないときは、作成した相談支援事業所へ、現在の計画の交付状況と控えの受け取り方を確認できます。国の運営基準では、計画を作成した際の本人・保護者等への交付が定められています。詳しくは指定障害児相談支援の運営基準・第15条で確認できます。
この記事では、相談支援事業所が作成した計画について、必要な書類を特定し、受け取るまでの手順に絞って説明します。
計画の控えは、保護者も受け取る書類です
障害児支援利用計画は、相談支援事業所や行政だけが保管するための書類ではありません。保護者が内容を確かめ、どのような支援を利用していくのか振り返る際にも使うものです。
さいたま市の事業者向け手引きでも、計画案と計画について、それぞれ利用者に交付することが整理されています。面談で書類を見たことと、家庭で確認できる控えを受け取ったことは、分けて確かめましょう。出典:さいたま市「相談支援事業者指定の手引き」15ページ。
手元にない理由は、まだ交付前なのか、別の書類と一緒に届いているのか、受領後に紛失したのかによって異なります。最初から「もらっていない」と断定せず、「手元で見つからないので確認したい」と伝えて構いません。
なお、家族が作成するセルフプランは、相談支援事業所が作成する計画とは作成主体が異なります。さいたま市はこの二つの方法を案内しています。自分の家庭がどちらで手続きしたか不明な場合は、そこから確認してください。出典:さいたま市の計画案作成方法の案内。
「計画案だけある」「何もない」で依頼を分ける
問い合わせる前に、手元の書類の表題を見てみましょう。ここでの目的は制度の書類を全部覚えることではなく、相談支援専門員に「何が足りないか」を伝えやすくすることです。
| 手元の状態 | 相談支援事業所への確認例 |
|---|---|
| 「障害児支援利用計画案」だけある | 「この後に作成された計画はありますか。現在の計画の控えを受け取りたいです」 |
| 以前の計画はあるが、その後の分が見当たらない | 「手元にはこの作成日の計画があります。現在もこれが最新ですか」 |
| 計画らしい書類が見つからない | 「現在の障害児支援利用計画について、作成状況と交付状況を確認したいです」 |
| 受け取った記憶はあるが紛失した | 「控えを紛失したため、現在の計画を改めて受け取る方法を教えてください」 |
計画案は、申請時に使う書類としてさいたま市が案内しています。一方、運営基準では、通所給付決定を踏まえた調整などを経て計画を作成する流れが定められています。「案」が付いた書類だけで、現在の計画もそろっているとは判断しないほうが確実です。出典:さいたま市の申請手順、運営基準・第15条第2項。
書類名だけで判別できなければ、表題と作成日を読み上げて尋ねてみてください。画像を送る場合は、先に事業所が指定する送信方法を確認しましょう。
そのまま使える、控えの交付依頼の文例
「計画書をください」だけでは、過去の計画案を希望しているのか、現在の計画を希望しているのかが伝わらない場合があります。欲しい書類、手元の状態、希望する受け取り方を添えると、確認を進めやすくなります。
未受領かどうか分からない場合
お世話になっております。子どもの現在の障害児支援利用計画の控えが、手元で見つかりません。手元には、前回の面談で確認した計画案があります。その後の計画の作成・交付状況を確認し、現在の計画の控えを受け取る方法を教えていただけますか。
紛失した場合
以前いただいた障害児支援利用計画の控えを紛失してしまいました。現在の計画を改めて受け取りたいです。受け取り方法と、必要な手続きがあれば教えてください。
電話なら、子どもの氏名と保護者の氏名を伝えたうえで、文例の要点を話せば十分です。計画の作成日が分からなくても、依頼を控える必要はありません。
国の運営基準第16条は、他の相談支援事業所を希望する場合に限らず、本人・保護者等から申し出があった場合の、直近の計画と実施状況に関する書類の交付も定めています。控えを求めるために、事業所変更を申し出る必要はありません。出典:運営基準・第16条。
紙でほしい、来所せず受け取りたいといった希望があれば一緒に伝えます。ただし、郵送や電子データへの対応、紛失時の具体的な手続きは、この記事で一律には確認できません。事業所に確かめてください。
受け取ったら「現在の計画か」を照合する
控えが届いたら、内容を最初からすべて読み直す前に、依頼した書類がそろったかを確認しましょう。
- 子どもの氏名が合っているか
- 作成日と、いつの時点の計画なのかが分かるか
- 「計画案」なのか、その後に作成された「計画」なのか
- 別紙や続きのページがある場合、それも届いているか
たとえば、利用する支援先が変わった後なのに、届いた計画には以前の支援先だけが記載されていたとします。その場で「誤り」と決めず、「これは変更前の計画ですか。現在の計画は別にありますか」と確認するのがよいでしょう。これは照合のための仮の例です。
また、面談をした日と計画の作成日が異なることだけで、別の書類だと判断しないようにします。「前回の面談内容を反映した計画はこちらですか」と尋ねれば、日付だけでは分からない点を確認できます。
受領後は、封筒や送付メッセージと一緒に保管する方法がおすすめです。古い計画と区別できるよう、「現在の計画と確認したもの」を分けておくと、次に探すときの手がかりになります。家庭用の整理方法であり、新たな様式を作る必要はありません。
交付の見通しが分からないときの確認先
「後で渡します」と言われたものの、いつ届くのか分からない。そんな場合は、同じ依頼を繰り返すより、未確定の点を絞って確認します。
- 現在の計画は作成済みか、作成途中かを聞く。
- 作成済みなら、交付方法と受け取りの見通しを確認する。
- 担当者だけでは分からない場合は、事業所の管理者にも確認を依頼する。
依頼日、依頼した書類名、相手の回答を短く残しておけば、別の職員へ説明し直す際にも使えます。回答期限を全国一律の日数として示すことはできないため、学校との面談などで使いたい日があるなら、その日を具体的に伝えて相談してください。
事業所との確認だけでは解決しない場合は、お住まいの区の支援課へ、書類の交付についてどこに相談すればよいか尋ねる方法があります。さいたま市は各区の支援課を申請窓口として案内しています。ただし、区役所が必ずその場で計画の控えを渡せるという意味ではありません。出典:さいたま市の問い合わせ先一覧。
よくある質問(FAQ)
面談で署名したので、控えはもらえないのでしょうか?
署名したことを理由に、控えを求められなくなるわけではありません。運営基準では、計画内容の説明・文書による同意と、作成した計画の交付がそれぞれ定められています。出典:運営基準・第15条第2項。
計画案があれば、改めて頼まなくてもよいですか?
現在の計画を確認したいなら、「この案の後の計画はありますか」と尋ねてください。表題が似ていても、手元の書類がどの段階のものかは確認が必要です。
控えを頼むと、計画の作り直しになりますか?
依頼の際に「内容変更ではなく、現在の計画の控えを受け取りたい」と伝えましょう。控えの入手と、目標や利用内容の変更は、用件を分けて話すと明確です。
学校に見せる予定がなくても受け取れますか?
学校への提出予定があることは、計画交付の条件ではありません。家庭で確認するために求めて構いません。運営基準第16条でも、申し出による直近の計画等の交付が定められています。出典:運営基準・第16条。
メールで送ってもらうことはできますか?
事業所ごとの対応は不明です。電子データで受け取りたい場合は、対応の可否と送信方法を確認してください。紙を希望する場合も、その希望を添えて相談できます。
書類名が分からない段階でも、相談して大丈夫です
まずは「現在の障害児支援利用計画の控えが手元にない」と、作成した相談支援事業所へ伝えてみてください。書類を完璧に分類してから連絡する必要はありません。
FabriCoへの相談を検討している方は、今ある書類と、確認したいことを伝えるところから始めてみませんか。相談・見学については、FabriCoの利用方法・お問い合わせ案内をご覧ください。相談支援についての希望であることを添えると、問い合わせ内容が伝わりやすくなります。
参考にした情報
- e-Gov法令検索:児童福祉法に基づく指定障害児相談支援の事業の人員及び運営に関する基準(第15条・第16条)
- さいたま市:相談支援事業者指定の手引き(令和6年4月作成)
- さいたま市:児童福祉法に基づく障害児通所支援について

“障害児支援利用計画の控えがないときは?相談支援への交付依頼と確認の手順” への1件のフィードバック