相談支援で紹介された事業所以外を選んでもいい?系列外を希望するときの確認方法

相談支援の担当者から同じ法人の支援先を紹介され、「別のところも気になるけれど、断ると相談を続けにくくなるのでは」と迷っていませんか。紹介された事業所を必ず選ぶ必要はなく、系列外の希望も伝えられます。障害児相談支援には、本人・保護者の選択を踏まえ、特定の事業者に不当に偏らない公正中立な支援が求められています。根拠は指定障害児相談支援の運営基準・第2条で確認できます。

ただし、希望先を選べることと、その事業所が現在受け入れられることは別です。この記事では、相談支援の担当を変える前に、紹介の理由と利用条件を切り分けて確認する方法を扱います。

系列の事業所を紹介されたことだけで、不適切とは決めない

まず確かめたいのは、「同じ法人だから紹介したのか」だけではなく、子どものどの希望や支援上の必要に合うと考えたのかです。

例えば、「少人数の場を希望しているため」「希望する時間帯に対応できるため」という説明なら、その内容を確かめる余地があります。一方、「うちの相談支援を使うなら、通う先も同じ法人にしてください」という説明なら、利用を条件にしているのかを確認したいところです。いずれも説明の違いを示す仮の例であり、特定の事業所の対応を示すものではありません。

こども家庭庁の解釈通知は、利益誘導のために同一法人系列のサービスを利用するよう指示することなどを、禁止される行為の例として挙げています。系列の紹介そのものと、系列の利用を強いることは分けて考えましょう。詳しくはこども家庭庁の解釈通知・基準第26条に関する説明に示されています。

最初の質問は、「この事業所が合うと考えた理由を、子どもの希望や生活上の必要と結び付けて教えてください」で十分です。担当者の意図を推測するより、提案の根拠を言葉にしてもらいます。

「おすすめ」と「利用に必要な条件」を分ける確認シート

説明を聞くときは、次の表を使ってみてください。事業所同士を採点する表ではなく、紹介に含まれる説明を整理するためのものです。空欄は推測で埋めず、「未確認」と残します。

確認する欄 書く内容の例 担当者への質問
紹介理由 本人が落ち着いて参加できる環境がある、との説明 どの環境や関わり方を想定していますか
必須と説明された条件 同じ法人の利用が必要、と受け取った 提案ですか、相談支援を利用するための条件ですか
系列外の希望 家族が調べた別法人の事業所にも相談したい こちらを候補に含めて調整できますか
未確認事項 希望先の受け入れ可否、連携方法 誰が、どこへ確認しますか

特に「必須」という説明には、根拠と対象を確認します。「その事業所の受け入れ条件」なのか、「相談支援の契約条件」なのかでは、話が違うからです。

例えば、「連携しやすいのでおすすめです」と「そこを使わないと計画を作れません」は同じ意味ではありません。曖昧な場合は、「系列外を希望した場合、具体的にどの業務が難しくなりますか」と尋ねる方法もあります。

この表は編集上の整理案であり、行政への提出書類ではありません。書き終えることよりも、希望が否定されたのか、まだ確認が済んでいないのかを区別することが目的です。

系列外の希望は、候補名と頼みたいことを添えて伝える

別の事業所を希望するときは、紹介への評価と、今後の依頼を分けて伝えると用件が明確になります。断る理由を長く説明するより、「どの候補を、どう扱ってほしいか」を示しましょう。

ほかの候補も検討したいときの文例

ご紹介ありがとうございます。紹介先とは別に、○○事業所も候補に考えています。紹介先での利用はまだ決めず、○○事業所の受け入れ可否と、子どもの希望に合う支援が可能かを確認したいです。相談支援は引き続きお願いしたいと考えています。候補に含めて調整できるか教えてください。

系列利用が条件なのか確かめたいときの文例

先日の説明を、同じ法人の支援先を利用することが相談支援継続の条件だと受け取りました。私の理解が合っているか確認したいです。系列外を希望した場合の対応と、条件がある場合はその根拠を教えてください。

候補が決まっていなければ、無理に名前を挙げる必要はありません。「系列外も含めて情報を知ってから決めたい」と伝える形で構いません。

ものづくりやICTを使う学びに関心がある場合も、活動名だけで希望を終えず、「本人が好きな作業を入口に、自分で選べる場を希望している」など、求める支援を添えてみてください。これは特定の支援先に誘導するためではなく、紹介理由を本人の希望と照らし合わせるための伝え方です。

希望先を計画に反映することと、利用できることは別に確かめる

さいたま市の相談支援事業者向け手引きでは、本人の状況や環境、利用意向などを踏まえて障害児支援利用計画案を作成することが説明されています。計画の記載事項には、本人・家族の生活に対する意向も含まれます。詳しくはさいたま市「事業所の指定申請及び運営等に関する手引き(相談支援)」を参照してください。

そこで、相談支援には次の順で確認を依頼すると整理しやすくなります。

  1. 系列外も検討したいという本人・家族の意向を伝える。
  2. 希望先について、受け入れ可否や必要な支援への対応を確認する。
  3. 未確定の部分を残したまま決定扱いにせず、計画案への反映方法を相談する。

例えば「別法人のB事業所を希望しているが、受け入れの回答待ち」という状態なら、希望と確定事項を混ぜないよう、担当者に扱いを確認します。この表現は状況整理の例であり、計画案の正式な記載方法を指定するものではありません。

受給者証や行政上の手続きについては、個別確認が必要です。さいたま市は、申請や必要書類の問い合わせ先を、お住まいの区の支援課と案内しています。紹介先を変える場合に何が必要かも、担当者と区の窓口に確認しましょう。窓口はさいたま市「障害福祉サービス等を利用するにはどうしたらよいですか」で確認できます。

「系列外なら相談を続けられない」と言われた場合

その場で契約終了に同意するのではなく、まず説明を確認してください。運営基準第7条では、正当な理由のない障害児相談支援の提供拒否は禁止されています。ただし、個別の対応がこの規定に当たるかは、事情を確認せず断定できません。根拠は指定障害児相談支援の運営基準を参照してください。

相談時には、次の情報を手元に残すことをおすすめします。

  • 説明を受けた日と、説明した人
  • 実際に言われた内容と、自分が受け取った意味
  • 系列外を希望した理由と、担当者に依頼したこと
  • 相談支援を継続できないとする理由、回答を待っている点

例えば、「連携方法の確認に時間が必要」という話なのか、「系列外を選ぶこと自体が理由」という話なのかを分けます。記録は相手を責めるためではなく、説明の食い違いを減らすために使います。

担当者への確認で整理できなければ、事業所の管理者や、重要事項説明書などで案内された苦情相談窓口への相談を検討してください。行政に確認したい場合は、お住まいの区の支援課へ状況を伝え、内容に応じた担当窓口を尋ねる方法があります。連絡先は前掲のさいたま市の案内で確認できます。

よくある質問(FAQ)

紹介された事業所を見学する前に、別の候補を希望してもよいですか?

はい。紹介先を利用すると決める前に、別の候補も検討したいと伝えられます。「紹介先を断るかどうか」だけでなく、「ほかの候補の情報も確認してから決めたい」と依頼すると、次に必要な確認を話し合えます。

系列の事業所を勧められたら、公正中立ではないのでしょうか?

紹介だけでは判断できません。本人の希望や必要な支援に基づく提案なのか、系列利用を事実上の条件にしているのかを確認しましょう。利益誘導に関する考え方は、本文で紹介したこども家庭庁の解釈通知に示されています。

系列外を希望する理由は、詳しく説明しなければいけませんか?

伝え方としては、「自宅からの移動」「本人が希望する環境」など、検討したい理由を短く添える方法がおすすめです。紹介先への不満を並べる必要はありません。「まだ決めていないので、ほかも確認したい」という段階の希望として伝えてみてください。

別の支援先を選ぶなら、相談支援事業所も変える必要がありますか?

系列外を選ぶことと、相談支援の担当を変更することは分けて考えましょう。まずは今の担当者に、希望先との連絡調整や相談支援の継続について確認します。変更手続きを先に進めるのではなく、対応できること・難しいことを確かめる順番です。

FabriCoに相談するときも、ほかの候補があると伝えてよいですか?

問い合わせ時に、ほかの候補も検討していることと、相談支援について確認したいことを添えてください。現在の受け付け状況や対応範囲は、この記事だけでは分かりません。相談支援のみを希望する場合の対応や、他事業所との調整についても個別に確認してください。

FabriCoへの相談は、希望する範囲を伝えるところから

「系列外の候補も含めて相談したい」「紹介された先に決める前に、提案の理由を整理したい」。問い合わせでは、その迷いを短く伝えてみてください。候補を一つに決めてから連絡する必要はありません。

FabriCoへの相談・見学を検討している方は、相談・見学と利用方法の案内をご確認ください。連絡時には「相談支援についての問い合わせ」と明記し、希望する相談内容と現在の担当の有無を添えると、確認したい用件が伝わります。

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