相談支援で計画の目標が大きすぎるときの生活場面メモ

困った場面から考える

「自立して過ごせるように」「落ち着いて参加できるように」のような目標が、今の生活に少し遠いと感じることがあります。そんなときは、目標を細かく言い直すよりも、どの生活場面で困りやすいかに置き換えて伝えると話が進みやすくなります。

このページでは、相談支援やモニタリングの面談で使いやすいように、生活場面への言い換え方、短い相談メモの作り方、場面によって何を確認するとよいかをまとめます。例はあくまで仮の例です。

大きい目標は、生活場面に分けると伝わりやすい

大きな目標は、言葉だけを見ると立派でも、実際の困りごとが見えにくいことがあります。たとえば「自分でできるように」だけでは、始めるところで止まるのか、途中で疲れるのか、終わり方が難しいのかが分かりません。

そこで、次のように場面へ分けてみます。

  • 始めるとき:声かけがあると動きやすい
  • 続けるとき:長い活動だと止まりやすい
  • 切り替えるとき:終わりの合図があると動きやすい
  • 帰宅後:休む時間があると落ち着きやすい

この分け方のよさは、「できる・できない」の評価ではなく、どこを調整すると今の生活に合うかを話しやすくなることです。家庭でできる範囲の工夫と、教室や相談支援に任せてよい調整を切り分けやすくなります。

相談メモは事実・様子・相談したいことの3つで足りる

メモは長く書くほどよいわけではありません。面談で使うなら、次の3つに分けるだけで十分です。

  1. 事実:見たこと、聞いたこと、起きたこと
  2. 本人の様子:表情、ことば、動き方
  3. 相談したいこと:調整したい場面、確認したい方法

たとえば、仮の例としては次のように書けます。

  • 事実:帰宅後に30分以上横になっている日がある
  • 本人の様子:「先に休みたい」と話した
  • 相談したいこと:宿題の順番を変えられるか

別の仮の例では、こんな整理もできます。

  • 事実:活動の最後10分で席を立つことが多い
  • 本人の様子:疲れたと言うが、終わりの見通しがあると座り直せる
  • 相談したいこと:活動時間を区切る方法を試せるか

どちらも、原因を決めつける必要はありません。観察できたことを短く残すほうが、面談では使いやすくなります。

場面別に見ると、相談したい内容が変わる

同じ「大きな目標」でも、どの場面がつまずきやすいかで相談のしかたは変わります。

場面 見えやすい困りごと 相談で確認したいこと
始めるとき 声かけがないと動けない 始める合図を短くできるか
続けるとき 途中で集中が切れやすい 区切り方や休憩の入れ方を変えられるか
切り替えるとき 終わりが分からず止まりにくい 片づけの順番や予告の出し方を相談できるか
帰宅後 疲れが残って次の準備が進まない 宿題や持ち物の順番を調整できるか

たとえば「落ち着いて参加する」という目標があっても、教室ではにぎやかさが負担で、家庭では帰宅後の疲れが中心かもしれません。この場合、同じ目標名で一括りにせず、場面ごとに見るほうが相談しやすくなります。

逆に、家では問題なくても園や学校、支援先では困りごとが出ることもあります。そのときは「どこで起きるか」を先に伝えると、支援側も場面に合わせて考えやすくなります。

面談でそのまま使える言い方

相談の入口では、難しい説明を整える必要はありません。次のような一言で十分です。

  • 目標が大きくて、今の生活の場面に結びつけにくいです
  • まず、どの場面を想定している目標か確認したいです
  • 家庭ではここが気になるので、生活に合う形に置き換えたいです
  • できるようにするより、負担が少ないやり方を相談したいです

質問も、全部そろえる必要はありません。たとえば次の2つだけでも話が進みます。

  • この目標は、どの生活場面を想定していますか
  • まず試すなら、どの場面を小さく変えるとよいですか

もし面談の時間が短いなら、あらかじめ一番気になる場面を1つに絞っておくと、話が散らばりにくくなります。

うまくいかないときは、目標を直すより確認点を変える

生活場面に置き換えても話がかみ合わないときは、目標そのものを急いで直すより、確認する順番を変えるほうが進みやすいです。

たとえば、次のように分けてみます。

  • 本人に合うか:無理のない時間、席、声かけか
  • 家庭で続けられるか:毎日は難しくても試せるか
  • 支援先で調整できるか:活動の区切り、休憩、説明の仕方を変えられるか

別の仮の例として、「最後までやりきる」という目標がある場合でも、家庭では宿題を10分ずつ分けるだけでよいことがあります。一方、教室では活動の最後に見通しを示すほうが合うかもしれません。同じ言葉でも、場面によって調整点は変わります。

変更できるかどうかは、面談で相談してみて確認します。制度上の条件や細かな扱いは担当窓口や支援先に確かめるのが確実です。

相談前に残すとよい短いメモの形

長い記録は不要ですが、次の形にすると面談で使いやすくなります。

  • 大きすぎると感じる目標:_____
  • よく出る場面:_____
  • 見たこと・聞いたこと:_____
  • 本人の様子:_____
  • 相談したいこと:_____

書き切れないときは、最初の2行だけでもかまいません。たとえば「帰宅後に疲れやすい」「宿題の前に休みたい」のように、生活場面を一つ書ければ十分です。

相談支援を使っているなら、施設側の説明と家庭で見えている様子を分けて持っていくと、どこを調整する話なのかが共有しやすくなります。必要があれば、FabriCoの案内ページで相談支援の流れも確認できます。相談支援の案内を見る

お子さまやご家庭の状況に合う支援を、一緒に考えたい方へ。

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