運動療育で期待される効果とは?「ただ運動するだけ」にしないための大切なポイント|さいたま市浦和区・与野

目次

  1. 運動療育と単なる運動遊びの違い
  2. 運動療育で期待できる5つの効果
  3. 「ただ運動するだけ」にしないために必要なこと
  4. さいたま市内の運動療育の状況
  5. よくあるご質問(Q&A)

運動療育と単なる運動遊びの違い

運動療育を取り入れている放課後等デイサービスや児童発達支援施設が増えていますが、「運動遊びを行っているからといって、それは運動療育とは限らない」という重要な指摘があります。

運動療育とは

運動療育とは、運動を通じて、身体的・精神的・社会的な発達を促す取り組みです。一人ひとりの発達状況に合わせた適切なプログラムに取り組むことで、脳機能の向上、体力の向上、自信の獲得につながります。

単なる運動遊びとの決定的な違い

運動療育に必要な3つの要素

  1. 適切な評価:お子さまの運動発達について正しく評価されている
  2. 個別プログラム:評価に基づいて効果的なプログラムが構築されている
  3. 再評価と考察:プログラムを実践し、経過を観察し、再評価を行い、プログラムが正しかったかを考察する

評価や考察なしに、とにかく色々な運動をさせているだけなら、それはただの運動遊びです。もちろん運動遊びも子どもの心身を発達させるために重要ですが、運動療育とは目的が異なります。


運動療育で期待できる5つの効果

1. 感覚統合の促進

運動は感覚統合の優れたトレーニングです。脳からの指令がうまく伝わるように刺激を与えることで、さまざまな感覚が統合され正しく機能するようになります。

具体例:目でボールを追いながらキャッチする、音楽に合わせて体を動かす、右手と左足を交互にタッチするなど。

発達障害のある子の中には、感覚の協調を苦手とする子が多くいます。運動療育を通して、目から見た情報と体の動きを協調させる力が育ちます。

2. 協調運動能力の向上

協調運動とは、体の2か所以上を同時に動かす運動のことです。例えば、ボールをキャッチするには、目でボールを捉え、落下点を判断し、ボールの大きさに合わせて腕を動かすなど、複合的な動きが要求されます。

向上すると:字を書くのがスムーズになる、箸やはさみが上手に使える、縄跳びができるようになるなど。

感覚や行動の協調は日常生活や運動以外に、勉強などにも必要です。

3. 体幹・姿勢の改善

継続的に運動を行い、必要な筋肉や基礎体力を身につけることで、体が丈夫になります。姿勢が良くなると、机に向かって学習する時間が長くなり、疲れにくく、集中力が持続しやすくなります。

4. 社会性・コミュニケーション能力の育成

集団での運動を通じて、お互いに声を掛け合うコミュニケーションが生まれ、仲間と協力してゲームを進める経験、ルールを教え合う・守る経験、順番を待つ・負けを受け入れるなどの社会性が育ちます。

5. 自己肯定感の向上とストレス発散

運動療育はストレス発散にも効果的です。思い切り体を動かして楽しみながら取り組めます。「できた!」という達成感、自信の獲得、他の活動への意欲向上、自己肯定感の向上につながります。


「ただ運動するだけ」にしないために必要なこと

1. 個別支援計画に基づいた支援

みんなで一緒に楽しく体を動かすことも大切ですが、それだけでは運動療育と言えません。

必要な要素

  • お子さまの運動発達についての適切な評価
  • 評価に基づいた個別プログラムの作成
  • 定期的な再評価と考察
  • プログラムの改善

例えば、「体幹筋が弱い」と評価された場合、どの運動をすることが効果的かを考え、プログラムを立案します。そして、プログラムを実践し、経過を観察し、再評価を行い、プログラムが正しかったかどうかを考察する、という作業が繰り返されます。

2. 専門性を持ったスタッフによる支援

2024年の法改正に伴い、放課後等デイサービスでは専門性の高い有効な支援が求められるようになっています。

専門スタッフの重要性

  • 理学療法士、作業療法士などの有資格者
  • 児童発達支援管理責任者による適切な支援計画
  • 児童指導員や保育士によるチーム支援

専門家の指導を受けることで、より効果的に運動療育を行うことができます。特に、発達に特性のある子には、専門的な知識と経験を持つスタッフが適切なプログラムを提供することが重要です。

3. 多面的なアプローチ

運動だけでなく、他の活動と組み合わせることで、より効果的な支援ができることがあります。

運動療育と相性の良い活動

  • ビジョントレーニング(見る力を鍛える)
  • SST(ソーシャルスキルトレーニング)
  • 学習支援
  • ものづくり活動(手指の巧緻性を育てる)

一人ひとりの全体像を把握し、多面的な療育を展開することが期待されます。

4. 親御さんの理解と協力

一番良くないのは、親御さんが療育先任せになって、「よくわからないけど、療育に通わせているから、それなりに伸びるだろう」と考えてしまうことです。

親御さんができること

  • 効果的な療育について学ぶ
  • 施設見学時にプログラムの内容を確認する
  • スタッフに具体的に質問する
  • お子さまの様子を観察し、スタッフと情報共有する

療育によって、マイナス効果(余計に状況が悪くなる)こともあり得ますので、まずは親御さんが効果的な療育についてしっかり学ぶことが大切です。


さいたま市内の運動療育の状況

運動療育に特化した施設

さいたま市内には、運動療育に特化した放課後等デイサービスが複数あります。広々とした空間で専門的な運動プログラムを提供している施設や、サッカー療育など特定のスポーツを取り入れた施設など、さまざまな選択肢があります。

これらの施設では、運動を通じた専門的な発達支援を行っており、運動好きなお子さまや体を動かすことで成長したいお子さまにとって素晴らしい選択肢となっています。

総合的な支援を行っている施設

運動療育に特化していなくても、運動遊びを適切に取り入れながら、他の活動とバランス良く組み合わせている施設も多くあります。

上木崎・与野エリア

上木崎エリア(JR与野駅周辺)は、浦和区の北西部に位置し、木崎・皇山町(木崎小学校区)、領家・針ヶ谷(針ヶ谷小学校区)、中央区下落合・上落合・さいたま新都心、大宮区北袋町・大原(大原中学校区)などと隣接しています。

このエリアには、さまざまな特色を持った放課後等デイサービス・児童発達支援施設があります。

FabriCoの運動療育へのアプローチ

さいたま市浦和区上木崎のFabriCoでは、日曜日の運動遊びプログラムで、ボール遊び、鬼ごっこ、バランス遊びなどを取り入れています。

FabriCoの特徴は、運動だけに特化するのではなく、プログラミングや工作などのものづくり療育と組み合わせている点です。

  • LEGO®やScratch、KOOV®などを使ったプログラミング活動:論理的思考、手指の巧緻性
  • 工作、裁縫、料理などのアナログなものづくり活動:手先の器用さ、創造力
  • 運動遊び:体幹、バランス感覚、協調運動

これらを組み合わせることで、運動だけでなく、手指の細かい動きから全身を使う大きな動きまで、多面的にお子さまの発達をサポートしています。

放課後等デイサービス・児童発達支援の両方に対応、相談支援事業所も併設しています。

JR与野駅から徒歩7分|上木崎小・大宮南小学区を中心に送迎対応


よくあるご質問(Q&A)

Q1. 運動療育の効果はどのくらいで出ますか?

A. 個人差がありますが、数ヶ月から半年ほどで徐々に現れることが多いです。継続的に取り組むことで、身体的な改善や心理的な安定が見られるようになります。

Q2. 運動療育と単なる運動遊びの違いを見分けるには?

A. 施設見学時に以下を確認しましょう:お子さまの発達状況を評価しているか、個別支援計画に基づいたプログラムがあるか、定期的な再評価が行われているか、専門性を持ったスタッフがいるか。

Q3. 運動療育はどのくらいの頻度で行うべきですか?

A. 週に2〜3回程度が理想ですが、お子さまの体調や興味を考慮し、無理のない範囲で続けることが大切です。

Q4. 運動が苦手な子でも参加できますか?

A. はい、参加できます。一人ひとりの発達段階に合わせたプログラムで、無理なく取り組めます。

Q5. 運動療育だけで十分ですか?

A. お子さまの特性によって異なります。運動療育だけで効果が出る子もいれば、学習支援やものづくり活動などと組み合わせることで、より効果的な支援ができる子もいます。

Q6. 施設を選ぶ際のポイントは?

A. 専門性を持ったスタッフ、個別支援計画に基づいた支援、お子さまに合ったプログラム、定期的な評価と見直し、親御さんとの情報共有などを確認しましょう。複数の施設を見学・比較することをおすすめします。


まとめ

運動療育は、適切な評価とプログラムに基づいて行われることで、感覚統合の促進、協調運動能力の向上、体幹・姿勢の改善、社会性の育成、自己肯定感の向上など、多くの効果が期待できます。

しかし、「ただ運動するだけ」では運動療育とは言えません。お子さま一人ひとりの発達状況を適切に評価し、それに基づいた個別プログラムを実施し、定期的に再評価と考察を行うことが重要です。

さいたま市内には、運動療育に特化した施設や、運動と他の活動を組み合わせた施設など、さまざまな選択肢があります。上木崎・与野エリアをはじめ、各エリアに特色を持った施設がありますので、お子さまの興味や特性、ご家族のニーズに合わせて選ぶことができます。

施設を選ぶ際は、専門性、個別支援計画、プログラムの内容、評価体制などをしっかり確認し、納得できる施設を選びましょう。親御さんが効果的な療育について学び、施設と協力してお子さまの成長を支えることが大切です。


さいたま市浦和区上木崎のFabriCo

運動遊び+プログラミング+ものづくり療育で多面的にサポート。日曜日の運動遊びプログラムでは、ボール遊び、鬼ごっこ、バランス遊びなどを取り入れています。運動だけでなく、手指の巧緻性を育てる工作活動や、論理的思考を養うプログラミング活動も実施。

放デイ・児発の両方に対応|相談支援事業所も併設

施設の利用方法 相談支援について FabriCo公式サイト

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