支援級と支援学校の違いは?さいたま市浦和区・大宮区の保護者様へ【選び方完全ガイド2025】

目次

  1. 支援級と支援学校、何が違うの?
  2. 支援級(特別支援学級)の特徴
  3. 支援学校(特別支援学校)の特徴
  4. どちらを選ぶべき?判断のポイント
  5. さいたま市の支援級・支援学校の状況
  6. 学びを支える地域の資源
  7. よくある質問(Q&A)
  8. まとめ:お子さまに合った選択を

支援級と支援学校、何が違うの?

お子さまの就学を考えるとき、「支援級」と「支援学校」という言葉を耳にして、その違いがわからず悩んでいませんか?どちらもお子さまの特性に合わせた教育を行う場所ですが、実は大きな違いがあります。

この記事では、さいたま市浦和区・大宮区を中心に、支援級と支援学校の違いを詳しく解説します。お子さまにとって最適な学びの場を選ぶための参考にしてください。

簡単にいうと

  • 支援級(特別支援学級):通常の小・中学校の中にある少人数の学級
  • 支援学校(特別支援学校):障害のあるお子さま専門の独立した学校

この違いを理解することが、お子さまに合った選択をする第一歩です。


支援級(特別支援学級)の特徴

支援級は、通常の小学校や中学校の中に設置されている少人数の学級です。

支援級の基本情報

設置場所

通常の小・中学校の校舎内に設置されています。さいたま市では、すべての市立小・中学校(浦和中学校を除く)に「知的障害特別支援学級」と「自閉症・情緒障害特別支援学級」が設置されています。浦和区の常盤小、本太小、高砂小、大宮区の桜木小、大宮北小など、お住まいの地域の学校に支援級があります。

対象となるお子さま

  • 知的発達に遅れがあるお子さま(知的障害特別支援学級)
  • 自閉症スペクトラムや情緒面で支援が必要なお子さま(自閉症・情緒障害特別支援学級)
  • 通常学級での学習が難しいが、支援があれば学校生活を送れるお子さま

学級の規模

1学級あたり8人以下の少人数制です。一人ひとりに目が届きやすい環境で学べます。

教育内容

通常の学習指導要領に準じた教育を行いますが、お子さまの特性に合わせてペースや内容を調整します。国語、算数などの基礎教科を中心に、生活スキルや社会性も育てます。

交流及び共同学習

支援級に在籍していても、音楽や体育、図工など一部の授業は通常学級の友達と一緒に受けることができます。給食や休み時間も通常学級の子どもたちと過ごす機会があります。

通学方法

学区内の学校に通うため、徒歩や自転車で通学できます。通学時間も短く、保護者の負担も比較的少ないです。

支援級のメリット

  • 住み慣れた地域の学校に通える
  • 通常学級の友達と交流できる
  • 将来的に通常学級への移行も可能
  • 通学の負担が少ない
  • 地域とのつながりを保ちやすい

支援学校(特別支援学校)の特徴

支援学校は、障害のあるお子さまのための独立した専門の学校です。

支援学校の基本情報

設置場所

独立した校舎を持つ学校です。さいたま市には、さいたま市立特別支援学校が2校(さいたま市立特別支援学校さくら草特別支援学校、さいたま市立ひまわり特別支援学校)あります。また、埼玉県立の特別支援学校も通学区域に応じて利用できます。

対象となるお子さま

  • 知的障害が中度〜重度のお子さま
  • 肢体不自由のお子さま
  • 視覚障害や聴覚障害のあるお子さま
  • 病弱・身体虚弱のお子さま
  • より専門的な支援が必要なお子さま

学級の規模

障害の種類や程度に応じて、1学級3〜6人程度のさらに少人数制です。

教育内容

特別支援学校の学習指導要領に基づき、お子さま一人ひとりの障害の状態に応じた教育を行います。基礎学力だけでなく、日常生活の自立や社会参加に必要なスキルを重視します。作業学習や生活単元学習など、実践的な学習が充実しています。

専門的なサポート

教員のほか、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、看護師などの専門スタッフが配置されていることが多く、医療的ケアが必要なお子さまにも対応できます。

通学方法

スクールバスが運行されています。自宅から学校まで距離がある場合でも、バスで通学できます。ただし、乗車時間が長くなることもあります。

卒業後の進路

高等部まであり、卒業後は福祉施設への就労や一般企業への就労など、将来の自立に向けた支援が受けられます。

支援学校のメリット

  • より専門的な教育が受けられる
  • 障害の状態に応じた細やかな配慮がある
  • 医療的ケアに対応できる
  • 小学部から高等部まで一貫した教育が受けられる
  • 同じような困難を持つ友達と出会える
  • 将来の就労支援が充実している

どちらを選ぶべき?判断のポイント

支援級と支援学校、どちらを選ぶかは、お子さまの障害の程度、必要な支援の内容、ご家族の希望などによって異なります。

支援級が向いているお子さま

  • 知的発達の遅れが軽度〜中度
  • 通常の学校生活に近い環境で学べる
  • 地域の友達との交流を大切にしたい
  • 身の回りのことが概ねできる、またはできるようになりそう
  • 医療的ケアが必要ない

支援学校が向いているお子さま

  • 知的発達の遅れが中度〜重度
  • より専門的で手厚い支援が必要
  • 医療的ケアが必要
  • 身辺自立に時間がかかる
  • 小集団の中でじっくり学びたい
  • 高等部まで見据えた一貫した教育を受けたい

迷ったときは

どちらを選ぶか迷ったときは、以下のステップで検討してみましょう。

  1. 教育委員会の就学相談を受ける:専門家がお子さまの発達検査や面談を行い、適切な就学先を一緒に考えてくれます
  2. 実際に見学する:支援級も支援学校も、実際に見学して雰囲気を確かめましょう
  3. 複数の専門家の意見を聞く:医師、療育施設のスタッフ、相談支援専門員など、様々な視点からアドバイスをもらいましょう
  4. お子さまの気持ちを大切に:可能であれば、お子さま本人の気持ちも確認しましょう

さいたま市の支援級・支援学校の状況

さいたま市では、お子さまの多様なニーズに応える教育環境が整っています。

浦和区の状況

浦和区は文教地区として知られ、教育への関心が高い地域です。すべての小・中学校に支援級が設置されており、通常学級との交流も活発に行われています。常盤小学校、本太小学校、高砂小学校、仲町小学校など、人気のある学区でも支援級の教育は充実しています。

大宮区の状況

大宮区も教育環境が整った地域です。桜木小学校、大宮北小学校、大成小学校など、各校で支援級が設置されています。大宮駅周辺は交通の便が良く、療育施設や医療機関へのアクセスもしやすい環境です。

近隣エリアの状況

南区、中央区、見沼区など、さいたま市全域で支援級の整備が進んでいます。どの地域でも、お子さまに合った教育を受けることができます。

さいたま市の支援学校

  • さいたま市立特別支援学校さくら草特別支援学校(桜区):知的障害のあるお子さまが対象
  • さいたま市立ひまわり特別支援学校(岩槻区):知的障害のあるお子さまが対象

また、埼玉県立の特別支援学校(大宮ろう学園、川口特別支援学校など)も、通学区域に応じて利用できます。


学びを支える地域の資源

支援級や支援学校での学びを、さらに充実させる地域の資源をご紹介します。

放課後等デイサービス・児童発達支援

学校が終わった後や休日に通える療育の場です。学校とは違う環境で、お子さまの興味や得意を伸ばすことができます。

さいたま市浦和区上木崎にあるFabriCo(ファブリコ)は、放課後等デイサービスと児童発達支援の両方を提供する施設です。JR与野駅から徒歩7分、さいたま新都心駅から徒歩8分とアクセスも良く、浦和区や大宮区、南区、中央区など、さいたま市内全域からご利用いただけます。

FabriCoの特徴

ものづくりを通じた学び

FabriCoでは、ロボット製作やプログラミングといった最新のSTEM教育を取り入れています。お子さまは、モノを作る過程で論理的思考力や問題解決能力を育てます。同時に、工作や裁縫などのアナログなものづくりも大切にしており、手先の器用さや創造力を養います。

「できた!」という成功体験を積み重ねることで、自己肯定感が高まり、新しいことに挑戦する意欲が生まれます。これは、支援級でも支援学校でも、学校生活を送る上で欠かせない力です。

個別〜小集団の療育

一人ひとりの特性に合わせて、個別から小集団まで柔軟に療育の形を選べます。支援級や支援学校で身につけた力を、さらに伸ばすことができます。

対話を大切にした活動

FabriCoでは、ものづくりを通じた対話的な学びを重視しています。サークル対話や振り返り活動を通じて、自分の考えを言葉にする力や、他者の意見を聞く姿勢を育てます。

2025年11月開始:保育所等訪問支援

FabriCoでは、2025年11月から「保育所等訪問支援」という新しいサービスを開始します。

保育所等訪問支援とは

専門スタッフが、お子さまが通っている幼稚園、保育園、小学校(支援級も含む)に訪問し、現場でのサポートを行うサービスです。

訪問支援でできること

  • 学校生活のサポート:支援級や通常学級での様子を見守り、必要な支援を検討します
  • 先生との連携:担任の先生に、お子さまの特性に合わせた関わり方をアドバイスします
  • コミュニケーションの支援:友達との関わりや、集団活動でのサポートを行います
  • 一貫した支援の実現:家庭、療育施設、学校が連携し、同じ方向を向いた支援ができます

重要なポイント

訪問支援では、ロボットやプログラミングの指導をするわけではありません。お子さまが学校生活の中で安心して過ごせるよう、コミュニケーションのサポート、先生や保護者の方との相談、支援方法の検討を行います。

支援級に通っているお子さまも、支援学校に通っているお子さまも、このサービスを利用できます。「学校での様子が心配」「先生との連携をもっと深めたい」といったニーズに応えます。

相談支援事業所で全体をコーディネート

FabriCoには、障害児相談支援事業所「Un-School 計画 相談支援」が併設されています(同じ建物内)。

相談支援専門員が、支援級か支援学校か、放課後等デイサービスはどこを使うか、将来に向けてどんな準備をするかなど、お子さまの成長全体を見据えた相談に乗ってくれます。

  • サービス等利用計画の作成:お子さまに必要な支援を整理し、計画を立てます
  • 定期的なモニタリング:計画が適切か、定期的に見直します
  • 関係機関との連携:学校、医療機関、福祉サービスをつなぎます

相談は無料です。「支援級と支援学校、どちらがいいか迷っている」という段階から相談できます。


よくある質問(Q&A)

Q1. 支援級と支援学校、どちらが将来の自立につながりますか?

A. どちらが良いということはありません。大切なのは、お子さまの特性に合った環境で、安心して学び、力をつけることです。支援級から一般就労する人もいれば、支援学校から福祉的就労で活躍する人もいます。お子さまにとって「今、最適な環境」を選ぶことが、将来の自立につながります。

Q2. 支援級から支援学校、または支援学校から支援級に移ることはできますか?

A. はい、可能です。お子さまの成長や状況に応じて、就学先を変更することができます。ただし、教育委員会との相談や手続きが必要です。お子さまの様子をよく観察し、必要であれば柔軟に環境を変えることも大切です。

Q3. 支援級に通いながら、支援学校の教育も受けられますか?

A. 基本的には、どちらか一方に在籍することになります。ただし、放課後等デイサービスなど、学校以外の場所で専門的な支援を受けることで、支援学校のような手厚いサポートを補うことはできます。

Q4. さいたま市で評判の良い支援級や支援学校はどこですか?

A. さいたま市では、どの学校も質の高い特別支援教育を提供しています。「評判」よりも、お子さまの特性に合っているか、通いやすいか、学校の雰囲気がお子さまに合うかなどを基準に選ぶことをおすすめします。必ず見学に行き、実際の様子を確認してください。

Q5. 支援級や支援学校の費用は?

A. 公立の支援級や支援学校は、通常の小・中学校と同様に無料です(給食費や教材費などは別途かかります)。また、特別支援教育就学奨励費という制度があり、給食費や学用品の一部が支給される場合もあります。詳しくは、教育委員会にお問い合わせください。

Q6. 支援級か支援学校か、いつまでに決めればいいですか?

A. 就学前年の秋頃までには、教育委員会の就学相談を始めることをおすすめします。検査や面談、学校見学などに時間がかかるため、早めの相談が大切です。年中(4歳児)の段階から情報収集を始める保護者の方も多いです。

Q7. 兄弟が通常学級に通っています。下の子を支援級にすることに抵抗があります。

A. お気持ちはよくわかります。しかし、兄弟であっても、一人ひとりの特性は異なります。お子さまにとって最適な環境で学ぶことが、将来の幸せにつながります。近年は、支援級への理解も進んでおり、「その子に合った選択をした」と前向きに捉える保護者の方が増えています。

Q8. 支援級や支援学校に通うと、友達ができにくいのでは?

A. 支援級では通常学級との交流もありますし、支援学校でも同じような特性を持つ友達と深い関係を築けます。また、放課後等デイサービスなど、学校以外の場所でも友達作りの機会はたくさんあります。大切なのは、お子さまが安心して関われる環境を整えることです。

Q9. 浦和区や大宮区以外に住んでいても、FabriCoは利用できますか?

A. はい、さいたま市内であれば、どの区からでもご利用いただけます。FabriCoは浦和区上木崎1-7-1にあり、JR与野駅から徒歩7分、さいたま新都心駅から徒歩8分の好立地です。浦和区、大宮区はもちろん、南区、中央区、見沼区、桜区など、市内全域からアクセスしやすい場所にあります。

Q10. 放課後等デイサービスは、支援級と支援学校、どちらに通っていても利用できますか?

A. はい、どちらに通っていても利用できます。放課後等デイサービスは、小学校1年生から高校3年生までが対象で、支援級、支援学校、通常学級のいずれに在籍していても利用可能です。

Q11. プログラミングやロボット作りは、支援が必要な子どもにも効果がありますか?

A. はい、とても効果があります。プログラミングは論理的思考力を育て、ロボット作りは手先の器用さや創造力を養います。また、「できた!」という達成感が自己肯定感を高め、新しいことに挑戦する意欲につながります。STEM教育は、これからの時代に必要な力を育てる有効な手段です。

Q12. 保育所等訪問支援は、支援学校に通っていても利用できますか?

A. はい、利用できます。保育所等訪問支援は、お子さまが通う施設(保育園、幼稚園、小学校、特別支援学校など)に専門スタッフが訪問するサービスです。支援学校に通っているお子さまでも、学校での様子を専門的な視点で見守り、必要な支援を検討することができます。

Q13. 相談支援事業所に相談するのは無料ですか?

A. はい、相談支援事業所での相談は無料です。サービス等利用計画の作成やモニタリングも、障害福祉サービスの一環として提供されるため、保護者の方の自己負担はありません。「支援級と支援学校で迷っている」という段階から、お気軽にご相談ください。

Q14. 支援級や支援学校の先生は、特別な資格を持っていますか?

A. 特別支援学校の教員は、特別支援学校教諭の免許状を持っています。支援級の教員も、特別支援教育に関する研修を受けた経験豊富な先生が担当します。お子さま一人ひとりの特性を理解し、専門的な指導ができる先生方です。

Q15. 就学相談で、希望と違う判定が出たら?

A. 教育委員会の判定は、あくまで「推奨」であり、最終的な決定権は保護者にあります。ただし、専門家の意見は、お子さまにとって最適な環境を考えてのことです。希望と異なる判定が出た場合は、その理由をよく聞き、お子さまにとって本当に良い選択は何かを、冷静に考えてみましょう。必要であれば、複数の専門家の意見を聞くこともおすすめします。


まとめ:お子さまに合った選択を

支援級と支援学校には、それぞれ異なる特徴とメリットがあります。どちらが「正解」ということはなく、お子さまの特性、必要な支援の内容、ご家族の状況などを総合的に考えて選ぶことが大切です。

選択のポイント

  1. お子さまの障害の程度と必要な支援を理解する
  2. 実際に支援級と支援学校を見学する
  3. 教育委員会の就学相談を受ける
  4. 複数の専門家の意見を聞く
  5. お子さま本人の気持ちも大切にする
  6. 将来の進路も見据えて考える

さいたま市では、浦和区、大宮区をはじめ、市内全域で質の高い特別支援教育が提供されています。また、放課後等デイサービス、児童発達支援、保育所等訪問支援、相談支援事業所など、学校生活をサポートする資源も充実しています。

お子さまの笑顔と成長を、学校と地域が一体となって支えていく。そんな環境が、さいたま市には整っています。

一人で悩まず、ぜひ専門家に相談してみてください。お子さまにとって最適な学びの場が、きっと見つかります。


お問い合わせ・ご相談

FabriCo(ファブリコ)
放課後等デイサービス・児童発達支援
住所:さいたま市浦和区上木崎1-7-1
アクセス:JR与野駅から徒歩7分、さいたま新都心駅から徒歩8分
施設の詳細はこちら

こども相談支援 Un-School 計画 相談支援
障害児相談支援事業所(FabriCoと同じ建物内)
住所:さいたま市浦和区上木崎1-7-1
営業日:毎週月曜日 10時〜17時
相談支援の詳細はこちら

保育所等訪問支援(2025年11月開始予定)
学校や園での集団生活をサポートします
訪問支援の詳細はこちら

FabriCoの利用方法
ご利用の流れはこちら

お問い合わせは、各施設ごとのLINEからお気軽にお尋ねください。


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