支援級から通常級に戻れる?さいたま市浦和区・大宮区の保護者様へ【移行のポイント完全解説】

目次

  1. 支援級から通常級への移行は可能です
  2. 通常級に戻れる条件とは
  3. 移行のプロセスと手続き
  4. さいたま市での移行サポート体制
  5. 移行をスムーズにするための準備
  6. よくある質問(Q&A)
  7. まとめ:お子さまの成長に合わせた柔軟な選択を

支援級から通常級への移行は可能です

「支援級に入ったら、もう通常級には戻れないのでは?」このような不安を持つ保護者の方は少なくありません。しかし、結論から申し上げると、支援級から通常級への移行は可能です。

お子さまの成長は一人ひとり異なります。支援級で安心して学ぶ中で力をつけ、通常級での学習が可能になるケースは珍しくありません。大切なのは、お子さまの成長に合わせて柔軟に学びの場を選べることです。

さいたま市では、浦和区、大宮区、南区、中央区など、どの地域でも支援級と通常級の連携が進んでいます。お子さまの様子を見ながら、段階的に移行することもできますし、一部の授業だけ通常級で受けるという選択肢もあります。

支援級は「ずっといる場所」ではなく「成長する場所」

支援級は、お子さまが困難を感じている部分を丁寧にサポートし、自信をつけるための場所です。決して「そこから出られない場所」ではありません。お子さまが安心して学び、「できた!」という経験を積み重ねることで、次のステップに進む力が育っていきます。


##通常級に戻れる条件とは

支援級から通常級への移行には、明確な「合格基準」があるわけではありません。大切なのは、お子さまが通常級の環境で安心して学べるかどうかです。

移行を検討する際のポイント

1. 学習面での準備

通常級の授業についていけるだけの基礎学力が身についていることが大切です。ただし、すべての教科で完璧である必要はありません。苦手な部分があっても、授業を理解しようとする意欲があれば、移行は十分に可能です。

2. 集団生活への適応

通常級は、支援級よりも人数が多く、活動も多様です。

  • 先生の指示を聞いて行動できる
  • 一定時間、席に座って活動できる
  • お友達とのトラブルを自分で解決しようとする姿勢がある

これらが少しずつできるようになってきたら、移行を検討する目安になります。

3. コミュニケーション能力

完璧な対人スキルは必要ありません。ただし、困ったときに「助けて」と言える、わからないことを「わからない」と伝えられる、といった基本的なコミュニケーションができることが重要です。

4. お子さま本人の気持ち

何より大切なのは、お子さま自身が「通常級で学びたい」という気持ちを持っているかどうかです。無理に移行させるのではなく、本人の意思を尊重することが、スムーズな移行につながります。


移行のプロセスと手続き

支援級から通常級への移行は、一晩で起こるものではありません。段階的に、お子さまの様子を見ながら進めていきます。

ステップ1:学校との相談

まずは、担任の先生や特別支援教育コーディネーターに相談しましょう。お子さまの成長や、通常級への移行の可能性について話し合います。

ステップ2:交流及び共同学習の活用

いきなり完全移行するのではなく、まずは一部の授業を通常級で受ける「交流及び共同学習」から始めることが一般的です。

  • 音楽や体育など、お子さまが得意な科目から始める
  • 週に1〜2時間から始めて、徐々に増やしていく
  • 通常級での様子を見ながら、無理のないペースで進める

ステップ3:教育委員会との手続き

正式に通常級へ移行する場合は、教育委員会との相談が必要です。お子さまの様子、学校の意見、保護者の希望などを総合的に判断して、決定されます。

ステップ4:移行後のフォロー

通常級に移行した後も、必要に応じて通級指導教室でのサポートを受けることができます。完全に支援がなくなるわけではないので、安心してください。


さいたま市での移行サポート体制

さいたま市では、お子さまの成長に合わせた柔軟な教育環境が整っています。

充実した支援級ネットワーク

さいたま市では、すべての市立小・中学校(浦和中学校を除く)に支援級が設置されています。浦和区の常盤、本太、高砂、大宮区の桜木、大宮北、南区の文蔵など、どの学校でも支援級と通常級が同じ校舎にあるため、柔軟な移行がしやすい環境です。

通級指導教室の活用

通常級に在籍しながら、週に数時間だけ個別指導を受けられる通級指導教室も市内各所に設置されています。支援級から通常級に移行した後も、必要な支援を継続できます。

教育相談窓口

各区の教育相談室では、移行に関する相談も受け付けています。浦和区、大宮区、南区、中央区など、お住まいの地域で気軽に相談できます。


移行をスムーズにするための準備

通常級への移行を成功させるには、学校だけでなく、家庭や地域の支援も大切です。

放課後等デイサービスの活用

学校以外の場所で、お子さまの力を育てることも移行の準備になります。さいたま市浦和区上木崎にあるFabriCo(ファブリコ)では、放課後等デイサービスと児童発達支援の両方を提供しています。JR与野駅から徒歩7分、さいたま新都心駅から徒歩8分とアクセスも良く、浦和区や大宮区からも通いやすい立地です。

ものづくりで育つ自信と力

FabriCoでは、ロボット製作やプログラミングといったデジタルなものづくりから、工作や裁縫などのアナログなものづくりまで、幅広い活動を行っています。

  • 成功体験の積み重ね:「できた!」という経験が自信につながります
  • 論理的思考力の育成:プログラミングで問題解決能力を養います
  • コミュニケーション力:作品を通じた対話で、伝える力が育ちます
  • 小集団での適応力:個別から小集団まで、お子さまに合わせた形で活動できます

こうした経験は、通常級での学習にも直接役立ちます。特に、STEM教育(科学・技術・工学・数学)は、これからの時代に必要な力を育てます。

2025年11月開始:保育所等訪問支援で学校生活をサポート

FabriCoでは、2025年11月から「保育所等訪問支援」という新しいサービスを開始します。これは、支援級から通常級への移行を考えているお子さまにとって、とても心強いサポートです。

保育所等訪問支援とは

専門スタッフが、お子さまが実際に通っている学校に訪問し、現場でのサポートを行うサービスです。

訪問支援でできること

  • 移行期のサポート:通常級での様子を見守り、必要な支援を検討します
  • 先生との連携:担任の先生に、お子さまの特性に合わせた関わり方をアドバイスします
  • コミュニケーションの支援:友達との関わりや、集団活動でのサポートを行います
  • 一貫した支援:家庭、放課後等デイサービス、学校が同じ方向を向いた支援ができます

重要なポイント

訪問支援では、ロボットやプログラミングの指導をするわけではありません。お子さまが通常級の環境で安心して過ごせるよう、コミュニケーションのサポート、先生や保護者の方との相談、支援方法の検討を行います。

「通常級に移行したけれど、うまくいくか心配」「学校での様子を専門的な目で見てもらいたい」といったニーズに応えるサービスです。

相談支援事業所で全体的なサポートを

FabriCoには、障害児相談支援事業所「Un-School 計画 相談支援」が併設されています(さいたま市浦和区上木崎1-7-1)。

  • サービス等利用計画の作成:お子さまの成長に合わせた支援計画を作ります
  • 定期的なモニタリング:移行の進捗を見守り、必要に応じて計画を見直します
  • 関係機関との連携:学校、医療機関、福祉サービスをつなぎます

相談支援専門員が、「通常級への移行」という大きな目標に向けて、長期的な視点でサポートします。


よくある質問(Q&A)

Q1. 支援級から通常級に戻れる割合はどのくらいですか?

A. 明確な統計データは公表されていませんが、お子さまの成長に応じて移行するケースは一定数あります。大切なのは、お子さま一人ひとりの状況に合わせて判断することです。「戻れる」ことをゴールにするのではなく、「お子さまにとって最適な学びの場」を選ぶことが重要です。

Q2. いつ頃から移行を考え始めればいいですか?

A. お子さまの成長に合わせて、いつでも検討できます。一般的には、支援級で1〜2年過ごして基礎的な力がついてきた頃や、交流及び共同学習で通常級の活動に参加できるようになってきた時期が目安です。焦らず、お子さまのペースを大切にしてください。

Q3. 学年の途中でも移行できますか?

A. はい、可能です。ただし、お子さまへの負担を考えると、学年の区切りや学期の変わり目に移行する方がスムーズなケースが多いです。学校と相談しながら、最適なタイミングを見極めましょう。

Q4. 通常級に移行した後、またつまずいたら?

A. 通常級に移行した後、もし困難を感じたら、再び支援級に戻ることも、通級指導教室を利用することも可能です。「一度移行したら後戻りできない」わけではありません。お子さまが安心して学べる環境を、その都度選んでいけます。

Q5. 通常級への移行を学校が認めてくれない場合は?

A. 学校や教育委員会が慎重な判断をするのは、お子さまの安全と成長を考えてのことです。まずは、なぜそのような判断になったのか、具体的な理由を聞いてみましょう。その上で、交流及び共同学習の時間を増やすなど、段階的なアプローチを提案してみてください。保護者の思いだけでなく、お子さま本人の様子を客観的に見ることも大切です。

Q6. 移行の準備として、家庭でできることは?

A. いくつかの方法があります。

  • 生活リズムを整える:早寝早起き、朝ごはんなど基本的な生活習慣を大切に
  • 宿題や学習習慣:決まった時間に机に向かう習慣をつける
  • コミュニケーション練習:日常会話の中で、「わからない」「助けて」と言える練習を
  • 放課後等デイサービスの活用:学校以外の場所で、社会性やスキルを育てる

Q7. 交流及び共同学習と完全移行の違いは?

A. 交流及び共同学習は、支援級に在籍しながら一部の授業を通常級で受ける形です。完全移行は、在籍自体が通常級になります。まずは交流及び共同学習で通常級の環境に慣れてから、完全移行を検討するのが一般的な流れです。

Q8. 通常級に移行すると、個別の配慮は受けられなくなりますか?

A. いいえ、通常級でも合理的配慮を受けることができます。また、通級指導教室を利用すれば、週に数時間は個別指導も受けられます。必要な支援は継続できるので安心してください。

Q9. 移行後、友達関係が心配です。

A. 交流及び共同学習の段階で、すでに通常級の友達と顔見知りになっていることが多いです。また、放課後等デイサービスなど学校以外の場所で友達作りの経験を積んでおくことも役立ちます。FabriCoのような施設では、小集団での活動を通じて、友達との関わり方を自然に学べます。

Q10. 浦和区や大宮区でも同じように移行できますか?

A. さいたま市全域で、基本的な制度は同じです。浦和区、大宮区、南区、中央区など、どの地域でも支援級から通常級への移行は可能です。各学校で交流及び共同学習も行われています。FabriCoは浦和区上木崎1-7-1にあり、JR与野駅から徒歩7分、さいたま新都心駅から徒歩8分の好立地です。浦和区はもちろん、大宮区、南区、中央区など市内全域の方にご利用いただけます。

Q11. 中学校進学のタイミングで通常級に移行できますか?

A. 小学校から中学校への進学は、環境が大きく変わるタイミングです。このタイミングで通常級への移行を検討するご家庭も多いです。小学校で培った力を活かして、中学校では通常級でスタートする、という選択も十分可能です。ただし、中学校は小学校以上に学習内容が難しくなるため、慎重な判断が必要です。

Q12. 放課後等デイサービスに通いながら通常級に移行できますか?

A. もちろんです。むしろ、放課後等デイサービスでの支援を続けながら通常級に移行することで、よりスムーズな移行が可能になります。学校での頑張りを、放課後の時間で支えることができます。

Q13. プログラミングやロボット作りは、通常級への移行に役立ちますか?

A. はい、とても役立ちます。プログラミングは論理的思考力や問題解決能力を育て、ロボット作りは手先の器用さや創造力を養います。何より、「できた!」という成功体験が自己肯定感を高め、新しいことに挑戦する意欲につながります。通常級での学習にも、こうした力は欠かせません。

Q14. 保育所等訪問支援は、支援級在籍中でも利用できますか?

A. はい、利用できます。支援級に在籍しながら、通常級への移行を見据えて訪問支援を受けることも可能です。むしろ、移行前から専門スタッフが学校の様子を把握しておくことで、よりスムーズな移行計画が立てられます。

Q15. 相談支援事業所には、いつ相談すればいいですか?

A. 「通常級への移行を考え始めた」と思ったら、早めに相談することをおすすめします。移行は長期的なプロセスなので、計画的に進めることが大切です。相談支援専門員が、お子さまの状況に合わせて、いつ、どのように移行を進めるかを一緒に考えてくれます。相談は無料ですので、お気軽にご利用ください。


まとめ:お子さまの成長に合わせた柔軟な選択を

支援級から通常級への移行は、十分に可能です。大切なのは、お子さまの成長に合わせて、適切なタイミングで、無理のない形で進めることです。

移行成功のポイント

  1. お子さまの様子をよく観察する
  2. 学校や専門家と密に連携する
  3. 交流及び共同学習で段階的に進める
  4. 放課後等デイサービスで力を育てる
  5. 訪問支援で学校生活をサポートする
  6. 相談支援事業所で全体的な計画を立てる

さいたま市では、浦和区、大宮区、南区、中央区など、どの地域でも支援級と通常級の連携が進んでいます。また、放課後等デイサービス、児童発達支援、保育所等訪問支援、相談支援事業所など、お子さまの成長を支える資源も充実しています。

支援級は、お子さまが力をつけるための場所です。そこで育てた力を、通常級という新しい環境で発揮する。そのプロセスを、地域全体で支えていきましょう。

一人で悩まず、ぜひ専門家に相談してみてください。お子さまの未来は、可能性に満ちています。


お問い合わせ・ご相談

FabriCo(ファブリコ)
放課後等デイサービス・児童発達支援
住所:さいたま市浦和区上木崎1-7-1
アクセス:JR与野駅から徒歩7分、さいたま新都心駅から徒歩8分
施設の詳細はこちら

こども相談支援 Un-School 計画 相談支援
障害児相談支援事業所(FabriCoと同じ建物内)
住所:さいたま市浦和区上木崎1-7-1
営業日:毎週月曜日 10時〜17時
相談支援の詳細はこちら

保育所等訪問支援(2025年11月開始予定)
学校や園での集団生活をサポートします
訪問支援の詳細はこちら

FabriCoの利用方法
ご利用の流れはこちら

お問い合わせは、各施設ごとのLINEからお気軽にお尋ねください。


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