今日は、不登校のお子さんを持つお母さんのお悩みについて、一緒に考えてみましょう。
お話をうかがうのは、さいたま市のFabriCoで相談支援をしている田中さん(仮名)です。浦和・与野・さいたま新都心・大宮エリアで、たくさんのご家庭の相談を聞いてきた経験から、お答えします。
不登校のお子さんを持つお母さんの悩み
お母さん:「うちの子、もう半年も学校に行けていないんです。来年4月に『いろどり学園』っていう新しい学校ができるって聞いたんですが、どうなんでしょうか?」
田中さん:「そうですね。さいたま市が作る『いろどり学園』のことですね。まず、お子さんが学校に行けなくて、お母さんもとても心配されているんじゃないでしょうか。」
お母さん:「はい…毎日『学校行かなくて大丈夫かな』って心配で。でも無理に行かせるのも良くないと思うし…」
田中さん:「その通りです。無理に学校に行かせることはよくありません。でも、大切なことは『子どもがちゃんと育つこと』『学べること』です。学校に行く・行かないよりも、そっちの方がずっと大事なんです。」
いろどり学園って、どんな学校?
お母さん:「いろどり学園について詳しく教えてもらえますか?」
田中さん:「はい。いろどり学園は、文部科学省が認めた『学びの多様化学校』というものです。普通の学校とはちょっと違って、不登校の子どもたちのために作られた学校なんです。」
いろどり学園の特徴
田中さん:「いろどり学園には、こんな良いところがあります:
1. 通いやすい場所がたくさんある
- 本校(浦和区)
- あいぱれっと(浦和区)
- 北区、見沼区、緑区、岩槻区にもキャンパスがあります
2. 自分のペースで学べる
- 少ない人数のクラス
- オンラインでも授業を受けられる
- 『未来工房』という時間で、好きなことを深く学べる
3. 安心して過ごせる
- 先生たちが一人一人をよく見てくれる
- 無理をしなくていい環境」
お母さん:「それは良さそうですね!でも、気をつけることはありますか?」
気をつけたいこと:「隔離」にならないように
田中さん:「実は、とても大事なことがあるんです。不登校の子ども向けの施設や学校に通うときは、『隔離』にならないよう気をつける必要があります。」
お母さん:「隔離って、どういうことですか?」
田中さん:「つまり、『不登校の子だけ』の場所にずっといることで、普通の社会から離れてしまうことです。これは子どもの成長にとって良くないんです。」
隔離を避けるためのポイント
田中さん:「大切なことは:
1. いろんな人との関わりを持つ
- 同年代の子だけでなく、いろんな年齢の人と関わる
- 地域の活動に参加する
2. 社会とのつながりを保つ
- 習い事やスポーツクラブ
- ボランティア活動
- 地域のお祭りなど
3. 将来を見据えた準備
- 高校進学の準備
- 社会に出るためのスキルを身につける」
お母さん:「なるほど…じゃあ、いろどり学園だけじゃだめってことですか?」
田中さん:「だめというわけではありません。いろどり学園はとても良い取り組みです。でも、それだけでなく、他の選択肢も組み合わせることが大事なんです。」
学校以外にも、こんな選択肢があります
お母さん:「学校以外の選択肢って、どんなものがあるんですか?」
田中さん:「実はたくさんあるんです。さいたま市や浦和・与野・大宮エリアには、いろんな支援があります。」
1. 放課後等デイサービス
田中さん:「放課後等デイサービスは、学校が終わった後や学校に行かない日に通える場所です。
- 学習支援をしてくれる
- お友達と一緒に活動できる
- いろんな体験ができる
- 専門の先生がいる」
お母さん:「それは学校と併用できるんですか?」
田中さん:「はい。いろどり学園に通いながら、放課後等デイサービスも使えます。これで、いろんな人との関わりが増えますね。」
2. フリースクール
田中さん:「民間のフリースクールもあります。それぞれ特色があって:
- アート中心のところ
- 自然体験が多いところ
- 勉強中心のところ
など、お子さんの興味に合わせて選べます。」
3. 習い事や地域活動
田中さん:「習い事も大切な選択肢です:
- スポーツクラブ
- 音楽教室
- プログラミング教室
- 料理教室
こういうところでは、学校とは違う仲間ができます。」
大事なのは「子どもの育ち」
お母さん:「選択肢がたくさんあって、どれを選んだらいいか分からなくなりそうです…」
田中さん:「そうですね。でも、選ぶときの基準は一つです。『子どもがちゃんと育つかどうか』です。」
子どもの育ちで大切なこと
田中さん:「子どもが成長するために必要なのは:
1. 安心できる場所がある
- 『ここにいていいんだ』と思える場所
2. 自分ができることを見つける
- 勉強じゃなくても、何でもいい
- 『自分にもできることがある』という自信
3. 人との関わりを学ぶ
- 同年代の友達
- 大人との関係
- いろんな年齢の人との関わり
4. 将来への希望を持つ
- 『将来こんなことをやってみたい』
- 『大人になっても大丈夫』という安心感」
お母さん:「確かに、それができれば学校に行く・行かないは関係ないかもしれませんね。」
田中さん:「そうなんです。学校はあくまでも『手段』の一つ。目的は『子どもが幸せに育つこと』です。」
FabriCoができること
お母さん:「でも、どの選択肢がうちの子に合ってるのか、一人じゃ分からないです…」
田中さん:「そういうときのために、私たちFabriCoの相談支援事業所があるんです。」
FabriCoってどんなところ?
田中さん:「FabriCoは、さいたま市で子どもの支援をしている施設です。
場所:さいたま市浦和区(与野駅から歩いて7分、さいたま新都心駅から8分)
やっていること:
- 放課後等デイサービス
- 児童発達支援
- 相談支援(これが新しく始まりました)
私たちの考えは『学校以外の選択肢を作る』です。学校がすべてじゃない、いろんな学び方があるって考えています。」
相談支援でできること
田中さん:「相談支援では、こんなことをお手伝いします:
1. お子さんの状況を一緒に整理する
- 何が得意で、何が苦手か
- どんなことに興味があるか
- 今、何に困っているか
2. 選択肢を一緒に考える
- いろどり学園がいいか
- 他にどんな支援があるか
- どれを組み合わせるか
3. 手続きをお手伝いする
- 申請書類の書き方
- どこに相談したらいいか
- スケジュールの管理
4. 定期的に見直しをする
- 今の支援で大丈夫か
- 変更した方がいいことはないか」
お母さん:「それは心強いですね。お金はかかるんですか?」
田中さん:「基本的には無料です。国の制度を使うので、お母さんたちの負担はありません。」
実際の相談の流れ
お母さん:「相談してみたいんですが、どうしたらいいですか?」
田中さん:「まず、お電話かインターネットで連絡してください。こんな流れになります:
ステップ1:初回相談(60分くらい)
- お子さんの今の状況を聞かせてください
- 困っていることを整理します
- 使える支援を説明します
ステップ2:情報集め(1週間くらい)
- いろどり学園の詳しい情報
- 他の支援の情報
- 見学できる場所の案内
ステップ3:一緒に検討(30分くらい)
- 集めた情報を見ながら相談
- お子さんに合いそうな支援を選ぶ
- 優先順位を決める
ステップ4:手続きサポート
- 申請書類の準備
- 見学の申し込み
- スケジュール調整
ステップ5:定期的なフォロー
- 月に1回くらい、様子を聞かせてもらいます
- 困ったことがあれば、いつでも相談できます」
お母さん:「丁寧にサポートしてもらえるんですね。」
いろどり学園の申し込みについて
お母さん:「いろどり学園に興味があるんですが、いつから申し込めるんですか?」
田中さん:「来年4月に入学する場合のスケジュールはこうなっています:
令和7年(来年)のスケジュール
7月22日~8月8日:プレ体験
- 実際にいろどり学園の授業を体験できます
- 申し込みは4月29日~5月20日
8月1日~29日:入学申し込み
- 正式な入学申し込み期間
1月頃:合格発表
4月:入学
でも、その前にプレ体験に参加することをおすすめします。実際に行ってみて、お子さんがどう感じるかを見ることが大事です。」
お母さん:「プレ体験の申し込みはもう始まってるんですね。」
田中さん:「はい。でも、申し込み前に一度相談されることをおすすめします。いろどり学園が本当にお子さんに合っているか、他の選択肢はないか、一緒に考えましょう。」
他の子の例:Aくんの場合
お母さん:「実際に支援を受けた子の話を聞かせてもらえますか?」
田中さん:「プライバシーがあるので詳しくは言えませんが、こんな例がありました。
中学1年生のAくん(仮名)は、小学校6年生から学校に行けなくなりました。最初はお母さんも『とにかく学校に』と思っていました。
でも相談してみると、Aくんはとても人見知りで、大きな集団が苦手だということが分かりました。
そこで:
- 週2回、少人数の放課後等デイサービス
- 週1回、好きなプログラミング教室
- 月2回、地域のボランティア活動
という組み合わせにしました。
最初は『学校に行かないで大丈夫かな』と心配でしたが、半年たつとAくんはとても生き生きしていました。プログラミングがすごく上手になって、『将来はゲームを作りたい』と言うようになりました。
今は高校受験の準備もしていて、プログラミングを学べる高校を目指しています。」
お母さん:「学校に行かなくても、ちゃんと成長できるんですね。」
田中さん:「はい。大事なのは『どこに行くか』じゃなくて『その子らしく成長できるか』です。」
まとめ:子どもたちの未来のために
田中さん:「今日お話ししたことをまとめると:
1. いろどり学園は素晴らしい選択肢
- さいたま市の画期的な取り組み
- 不登校の子どもたちにとって安心できる場所
2. でも、それだけじゃない
- 隔離にならないよう注意が必要
- 他の支援と組み合わせることが大事
3. 学校以外の選択肢もたくさんある
- 放課後等デイサービス
- フリースクール
- 習い事や地域活動
4. 大切なのは子どもの育ち
- 安心できる場所
- 自信を持てること
- 人との関わり
- 将来への希望
5. 一人で悩まず、相談を
- 専門家と一緒に考える
- お子さんに合った支援を見つける」
お母さん:「今日はありがとうございました。一人で悩んでいたけど、いろんな選択肢があることが分かりました。」
田中さん:「お役に立てて良かったです。不登校は決して悪いことじゃありません。その子らしい学び方、育ち方を見つけることが大事です。」
浦和・与野・さいたま新都心・大宮エリアの皆さんへ
私たちFabriCoは、さいたま市で長年子どもたちの支援をしてきました。いろどり学園のような新しい取り組みも、とても素晴らしいと思います。
でも、どの選択肢がお子さんに合っているかは、一人ひとり違います。学校に行く・行かないよりも、その子らしく成長できることが一番大事です。
与野駅から歩いて7分、さいたま新都心駅から8分の場所で、皆さんのご相談をお待ちしています。
「うちの子、どうしたらいいだろう?」 「いろどり学園って、どうなのかな?」 「他にはどんな選択肢があるの?」
そんな疑問や不安があったら、一人で悩まずにご相談ください。お子さんの笑顔のために、一緒に考えましょう。
お問い合わせ・ご相談はこちら
FabriCo 相談支援事業所
- 施設の詳しい情報: https://fabrico.fun
- 相談支援について: https://fabrico.fun/consultation/
- 場所: さいたま市浦和区上木崎1-7-1 近代模型ビル2・3階
- 相談日: 毎週月曜日 10時~17時
- アクセス: JR与野駅から歩いて7分、さいたま新都心駅から歩いて8分
いろどり学園について詳しく知りたい方
- さいたま市教育委員会事務局総合教育相談室
- 電話: 048-688-1453(平日9:00~17:00)
まずはお気軽にお電話ください。お子さんの未来のために、私たちと一緒に考えましょう。