目次
サッカー療育とは何か
サッカー療育とは、サッカーを療育のツールとして活用し、子どもたちの発達を支援する方法です。近年、放課後等デイサービスや児童発達支援施設で取り入れるところが増えています。
重要なポイント:サッカー療育は「サッカーが上手になること」を目的とするものではありません。サッカーという活動を通じて、子どもたちのさまざまな力を育てることが目的です。
サッカーが療育に向いている理由
全身を使う運動 サッカーは頭から一番遠い両足を中心に体全体を使うスポーツです。体力の向上はもちろん、脳やさまざまな感覚に良い影響を与えます。
コミュニケーションの機会が豊富 練習や試合の中で声を掛け合う場面が多く、手を挙げたり目を合わせたりして相手にアピールする必要があるため、言葉だけでなく非言語コミュニケーションも学べます。
ルールがシンプルでアレンジしやすい 基本的なルールがわかりやすく、子どもたちの状態に合わせてルールをアレンジできます。「手を使ってもいい」「ゴールを大きくする」など、みんなが楽しめる工夫ができます。
チームでの活動 一人ではなくチームで取り組むため、仲間意識や協力する経験が得られます。
サッカー療育と通常のサッカー指導の違い
多くの方が勘違いしやすいポイントですが、サッカー療育とサッカー指導は全く別のものです。
サッカー指導(スポーツクラブなど)
- 目的:サッカーの技術向上、試合に勝つこと
- 指導内容:ドリブル、パス、シュートなどの技術練習
- 評価基準:技術の上達、試合の結果
サッカー療育(放課後等デイサービスなど)
- 目的:子どもの発達支援、生活能力・社会性の向上
- 指導内容:5領域へのアプローチ
- 評価基準:子どもの成長、できることの増加、自己肯定感の向上
サッカー療育では、「サッカーができる」こと自体が子どもの自信につながり、生活能力や社会性を身につけていくきっかけになります。
サッカー療育で期待できる効果
サッカー療育は、児童発達支援・放課後等デイサービスの5領域にアプローチします。
1. 健康・生活:体力向上、基礎的な運動能力の発達、生活リズムの改善
2. 運動・感覚:走る・蹴る・止まるなどの基本動作、距離感や空間認識能力、バランス感覚
3. 認知・行動:ルールの理解、状況判断、順番を待つ、活動の見通し
4. 言語・コミュニケーション:声かけ、作戦を話し合う、非言語コミュニケーション、感情の表現
5. 人間関係・社会性:チームワーク、仲間意識、相手を尊重する気持ち、勝ち負けの受け入れ
その他の効果
自己肯定感の向上:「サッカーができる」という自信が、他の活動への意欲にもつながります。
達成感:ゴールを決める、パスが通るなど、小さな成功体験を積み重ねることができます。
孤立の防止:チームとしての居場所があることで、学童期・思春期の孤立を防ぎます。
さいたま市内の運動療育の状況
サッカー療育に特化した施設
さいたま市内には、サッカー療育に特化した放課後等デイサービスが複数あります。サンFCやLEIFなどの施設が、浦和区、大宮区、見沼区などに展開しており、専門的なサッカー療育プログラムを提供しています。
これらの施設では、サッカーを通じた専門的な発達支援を行っており、サッカー好きなお子さまや運動を通じて成長したいお子さまにとって素晴らしい選択肢となっています。
運動療育全般を取り入れている施設
サッカー療育に特化していなくても、運動遊びやボール遊びを取り入れている施設も多くあります。こうした施設では、サッカーだけでなく、さまざまな運動や活動を組み合わせて、お子さまの総合的な発達をサポートしています。
上木崎・与野エリア
上木崎エリア(JR与野駅周辺)は、浦和区の北西部に位置し、木崎・皇山町(木崎小学校区)、領家・針ヶ谷(針ヶ谷小学校区)、中央区下落合・上落合・さいたま新都心、大宮区北袋町・大原(大原中学校区)などと隣接しています。
このエリアには、さまざまな特色を持った放課後等デイサービス・児童発達支援施設があります。運動療育に特化した施設、学習支援に力を入れた施設、プログラミングやものづくりを取り入れた施設など、多様な選択肢があります。
総合的な支援を行っている施設
さいたま市浦和区上木崎のFabriCoでは、運動遊びに加えて、プログラミングや工作などのものづくり療育を組み合わせた総合的な支援を行っています。
日曜日の運動遊びプログラムでは、ボール遊びも取り入れており、鬼ごっこ、ボールを使ったゲーム、バランス遊びなど、楽しみながら体を動かす活動を通じて、お子さまの発達をサポートしています。
サッカー療育に特化した施設とは異なり、LEGO®やScratch、KOOV®などを使ったプログラミング活動、工作、裁縫、料理などのアナログなものづくり活動も実施しているため、さまざまな興味や特性を持つお子さまに対応できます。
放課後等デイサービス・児童発達支援の両方に対応、相談支援事業所も併設しています。
よくあるご質問(Q&A)
Q1. サッカー療育とサッカー教室の違いは何ですか?
A. サッカー教室は技術向上が目的ですが、サッカー療育は子どもの発達支援が目的です。技術の上達よりも、「楽しい」「できた」という経験を大切にします。
Q2. サッカーが苦手な子でも参加できますか?
A. はい、参加できます。ルールもアレンジできるため、運動が苦手なお子さまでも楽しく参加できます。
Q3. サッカー療育はどんな子どもに向いていますか?
A. サッカーや運動が好きなお子さまはもちろん、コミュニケーションが苦手、体を動かす機会が少ない、自己肯定感を高めたいお子さまにも向いています。
Q4. サッカー療育を受けるには、受給者証が必要ですか?
A. はい、放課後等デイサービスや児童発達支援を利用する場合は、受給者証が必要です。詳しくはお住まいの市区町村の福祉窓口にお問い合わせください。
Q5. サッカー療育の効果はどのくらいで出ますか?
A. お子さまの状態によって異なりますが、「夜よく眠れるようになった」「家族との会話が増えた」など、比較的早く変化が見られることもあります。
Q6. サッカー療育と他の療育を併用できますか?
A. はい、受給者証に記載されている利用日数の範囲内で、複数の施設を利用できます。
Q7. さいたま市内でサッカー療育を受けられる施設はどこにありますか?
A. さいたま市内には、サンFC、LEIFなど、サッカー療育に特化した施設が複数あります。また、運動療育全般を行っている施設でも、ボール遊びやサッカー要素を取り入れているところがあります。
まとめ
サッカー療育は、サッカーを療育のツールとして活用し、子どもたちの発達を総合的に支援する方法です。技術向上ではなく、コミュニケーション能力、社会性、自己肯定感などを育てることを目的としています。
さいたま市内には、サッカー療育に特化した施設や、運動療育全般を行っている施設など、さまざまな選択肢があります。上木崎・与野エリアをはじめ、各エリアに特色を持った施設がありますので、お子さまの興味や特性に合わせて選ぶことができます。
お子さまの発達について気になることがあれば、まずは見学や相談をしてみることをおすすめします。
さいたま市浦和区上木崎のFabriCo
運動遊び+プログラミング+ものづくり療育で総合的にサポート。日曜日の運動遊びプログラムでは、ボール遊びも取り入れています。放デイ・児発の両方に対応、相談支援事業所も併設。
JR与野駅から徒歩7分|上木崎小・大宮南小学区を中心に送迎対応
