目次
- さいたま市の不登校の現状と相談の重要性
- 不登校の相談先:公的機関編
- 不登校の相談先:民間機関編
- 相談支援事業所という選択肢
- さいたま市と近隣地域の相談窓口マップ
- どの相談先を選べばいい?状況別おすすめ
- FabriCoの相談支援事業所でできること
- よくある質問(Q&A)
- まとめ:まずは一歩、相談してみましょう
<a id=”section1″></a>
さいたま市の不登校の現状と相談の重要性
増え続ける不登校、でも相談先がわからない
「子どもが学校に行きたがらない」 「朝になると体調不良を訴える」 「夏休み明けから登校できなくなった」
さいたま市でも、不登校で悩むご家庭は年々増加しています。文部科学省の調査によると、小中学生の不登校は全国的に過去最多を更新し続けており、さいたま市も例外ではありません。
不登校になったとき、多くの保護者の方が「どこに相談すればいいの?」と悩みます。学校の先生には言いづらい、教育委員会は敷居が高い、カウンセリングは費用が心配…。そんな不安を抱えながら、一人で抱え込んでしまう方も少なくありません。
相談先を知ることが、解決への第一歩
大切なのは、相談先を知り、実際に相談してみることです。さいたま市には、公的機関から民間まで様々な相談窓口があります。それぞれ特色があり、得意分野も異なります。
この記事では、さいたま市とその近隣地域(川口市、上尾市、川越市、戸田市など)の不登校相談先を詳しくご紹介します。お子さんとご家族に合った相談先を見つけるヒントにしてください。
<a id=”section2″></a>
不登校の相談先:公的機関編
1. 学校内の相談窓口
担任の先生・養護教諭
まず最初の相談先は、学校の先生です。特に養護教諭(保健室の先生)は、お子さんの心身の健康について専門的な知識を持っています。
- メリット: お子さんの学校での様子を一番よく知っている、連絡が取りやすい
- こんな時におすすめ: 不登校が始まったばかりの時、学校との連携を保ちたい時
スクールカウンセラー(SC)
臨床心理士などの資格を持つ専門家が、週に1回程度学校に来ています。
- メリット: 専門的な心理支援が受けられる、学校との連携がスムーズ
- こんな時におすすめ: お子さんの心理的な問題を相談したい時
スクールソーシャルワーカー(SSW)
福祉の専門家が、家庭環境や地域の支援機関との橋渡しをしてくれます。
- メリット: 福祉サービスの情報提供、各機関との連携サポート
- こんな時におすすめ: 経済的な困難がある、複数の支援機関を利用したい時
2. さいたま市の教育相談窓口
さいたま市総合教育相談室
市全体の教育相談を受け付ける窓口です。
- 電話相談: 048-829-1894(月~金 9:00-17:00)
- 来所相談: 予約制で面談可能
- 対象: 市内在住の児童生徒と保護者
- 相談内容: 不登校、いじめ、学習、進路など
各区の教育相談室
さいたま市の10区(大宮区、浦和区、南区、見沼区、中央区、北区、西区、桜区、緑区、岩槻区)それぞれに教育相談窓口があります。
- メリット: 地域に密着した相談ができる、通いやすい
- こんな時におすすめ: 継続的な相談をしたい時、地域の情報を知りたい時
適応指導教室(教育支援センター)
学校に行けないお子さんが通える公的な居場所です。
- メリット: 無料で利用できる、学校復帰を目指せる
- 対象: 市内在住の小中学生
- 活動内容: 学習支援、体験活動、相談など
- こんな時におすすめ: 学校以外の居場所を探している、学校復帰を目指している
3. その他の公的機関
さいたま市子ども家庭総合センター(児童相談所)
虐待や養育困難など、深刻な問題の相談窓口です。
- 電話: 048-711-2489
- こんな時におすすめ: 家庭内の深刻な問題がある時
発達障害者支援センター
発達特性に関する専門的な相談ができます。
- メリット: 発達障害の専門家がいる、医療機関の紹介も可能
- こんな時におすすめ: 発達特性が不登校の背景にあると思われる時
<a id=”section3″></a>
不登校の相談先:民間機関編
1. 心療内科・児童精神科
医学的な視点から、お子さんの状態を診断・治療してくれます。
- メリット: 専門的な診断が受けられる、必要に応じて薬物療法も
- デメリット: 予約が取りにくいことが多い、費用がかかる
- さいたま市内の状況: 大宮区、浦和区を中心に複数のクリニックがあります
2. 民間カウンセリングルーム
臨床心理士などによる個別カウンセリングが受けられます。
- メリット: 柔軟な予約が可能、じっくり話を聞いてもらえる
- デメリット: 費用がかかる(1回5,000円~10,000円程度)
- こんな時におすすめ: 公的機関では話しにくいことを相談したい時
3. フリースクール
学校以外の学びの場として、様々なフリースクールがあります。
- メリット: 子どもの居場所になる、多様な学びの形がある
- デメリット: 費用がかかる(月2万円~5万円程度)、質がまちまち
- さいたま市・近隣の状況: 大宮区、浦和区、川口市、川越市などに複数あり
フリースクールは居場所としての機能が中心で、「相談先」というよりは「通う場所」です。ただし、スタッフに相談できる場合もあります。
4. 放課後等デイサービス(療育施設)
発達特性のあるお子さんが利用できる福祉サービスです。
- メリット: 専門的な療育支援が受けられる、費用負担が少ない(月0~4,600円程度)
- 対象: 受給者証を持つお子さん(6歳~18歳)
- さいたま市内の状況: 市内全域に多数の事業所があり、それぞれ特色がある
放課後等デイサービスでも、スタッフに不登校の相談をすることは可能です。特に発達特性が不登校の背景にある場合、療育と相談を組み合わせることで効果的な支援が受けられます。
<a id=”section4″></a>
相談支援事業所という選択肢
知られていない「相談支援事業所」
公的機関でも民間でもない、もう一つの重要な相談先があります。それが**「相談支援事業所」**です。
相談支援事業所は、障害福祉サービスを利用する際の相談や計画作成を行う専門機関ですが、実は不登校の相談にも対応しています。
相談支援事業所の特徴
1. 無料で利用できる
相談支援事業所の利用は基本的に無料です。何度相談しても費用がかからないので、気軽に利用できます。
2. 福祉サービス全般の知識がある
放課後等デイサービス、児童発達支援、保育所等訪問支援など、様々な福祉サービスの情報を持っています。お子さんに合ったサービスを提案してくれます。
3. 長期的に寄り添ってくれる
一度きりの相談ではなく、継続的にお子さんと家族を支援してくれます。定期的に面談し、状況の変化に応じてサポート内容を調整します。
4. 各機関との連携をサポート
学校、医療機関、療育施設など、複数の支援機関との連携をコーディネートしてくれます。
相談支援事業所はこんな相談ができる
- 「子どもが不登校になったが、どうすればいいかわからない」
- 「発達特性があるかもしれないが、どこに相談すればいい?」
- 「放課後等デイサービスを利用したいが、手続きがわからない」
- 「学校との関係がうまくいかない」
- 「子育ての悩みを聞いてほしい」
- 「将来の進路が心配」
さいたま市の相談支援事業所
さいたま市内には、複数の相談支援事業所があります。お住まいの地域や、お子さんの状況に合わせて選ぶことができます。
中には、療育施設と併設している相談支援事業所もあり、相談から実際の療育までスムーズに移行できるメリットがあります。
<a id=”section5″></a>
さいたま市と近隣地域の相談窓口マップ
さいたま市内の相談先分布
大宮区・北区エリア
市の中心部で、教育相談室、医療機関、療育施設などが充実しています。アクセスが良く、選択肢が多いエリアです。
浦和区・南区・中央区エリア
県庁所在地周辺で、公的機関が集まっています。さいたま市総合教育相談室もこのエリアにあります。
見沼区・岩槻区エリア
周辺エリアですが、各区に教育相談窓口があり、地域密着型の相談が可能です。
西区・桜区エリア
比較的住宅地が多いエリアですが、区の教育相談室や療育施設は整備されています。
緑区エリア
市の南東部で、隣接する川口市、越谷市の施設も視野に入れると選択肢が広がります。
近隣地域との連携も視野に
さいたま市にお住まいでも、以下のような場合は近隣地域の相談先も検討できます:
川口市
さいたま市南区や緑区からアクセスしやすく、川口市の相談窓口や療育施設も選択肢に入ります。
上尾市
さいたま市北区や西区から近く、上尾市の教育相談室や支援施設も利用可能です。
川越市
さいたま市西区からアクセスしやすく、川越市には歴史ある相談機関も多数あります。
戸田市
さいたま市南区から近く、戸田市の福祉サービスも検討できます。
相談支援事業所は、こうした市境を越えたサービス利用のコーディネートもサポートしてくれます。
<a id=”section6″></a>
どの相談先を選べばいい?状況別おすすめ
状況1:不登校が始まったばかり
おすすめ相談先:
- 担任の先生・養護教諭
- スクールカウンセラー
- 区の教育相談室
まずは学校と連携を保ちながら、状況を整理することが大切です。
状況2:発達特性が気になる
おすすめ相談先:
- 発達障害者支援センター
- 心療内科・児童精神科
- 相談支援事業所
専門的な視点からお子さんの特性を理解し、適切な支援につなげることが重要です。
状況3:学校復帰を目指したい
おすすめ相談先:
- 適応指導教室(教育支援センター)
- スクールカウンセラー
- 相談支援事業所(保育所等訪問支援の活用)
段階的に学校に戻る道筋をサポートしてもらいましょう。
状況4:居場所を見つけたい
おすすめ相談先:
- フリースクール
- 放課後等デイサービス(受給者証がある場合)
- 相談支援事業所(サービス選びのサポート)
お子さんが安心して過ごせる場所を見つけることが優先です。
状況5:経済的な不安がある
おすすめ相談先:
- 相談支援事業所
- スクールソーシャルワーカー
- 区の福祉課
無料または低額で利用できるサービスの情報を得ましょう。
状況6:どこに相談すればいいかわからない
おすすめ相談先:
- 相談支援事業所
- さいたま市総合教育相談室
- 区の教育相談室
まずは総合的な相談窓口で話を聞いてもらい、適切な相談先を紹介してもらいましょう。
<a id=”section7″></a>
FabriCoの相談支援事業所でできること
ロボット・プログラミング療育の専門施設が運営する相談窓口
さいたま市には、ロボットやプログラミング、工作・ものづくりを活用した療育に特化した施設「FabriCo(ファブリコ)」があります。
FabriCoは、児童発達支援と放課後等デイサービスの両方を提供する療育施設ですが、相談支援事業所も併設しています。療育と相談を一つの場所で受けられるのが大きな特徴です。
FabriCoの相談支援事業所の特徴
1. 不登校の相談に対応
「子どもが学校に行けなくなった」「不登校の背景に発達特性があるかもしれない」といった相談ができます。
2. 発達特性への専門的な視点
不登校の背景に発達特性(ASD、ADHD、LDなど)がある場合、適切な支援方法を一緒に考えます。
3. 療育施設との連携がスムーズ
同じ事業者が運営する療育施設があるため、相談から実際の支援へスムーズに移行できます。お子さんの様子を相談支援専門員と療育スタッフが共有しながら、一貫した支援が可能です。
4. 保育所等訪問支援で学校との橋渡し
FabriCoでは2025年11月から「保育所等訪問支援」を開始します。専門スタッフが学校を訪問し、先生方と協力してお子さんが学校で過ごしやすい環境を整えるサポートをします。
「学校に戻りたいけど不安」「学校の先生との連携がうまくいかない」という場合に、橋渡し役となります。
※訪問先でロボットやプログラミングを行うわけではなく、お子さんが学校で安心して過ごせるよう環境調整や先生方への助言を行います。
5. ロボット・プログラミングへの興味を活かせる
「うちの子、機械やコンピューターが好き」というお子さんには特におすすめです。興味・関心を活かした療育の方向性を一緒に考えることができます。
こんな相談ができます
- 子どもが不登校になったが、どうすればいいかわからない
- 発達特性があるかもしれないが、まず何をすればいい?
- 学校でのトラブルや困りごとを相談したい
- 放課後等デイサービスを利用したいが、手続きがわからない
- 子育ての悩みを聞いてほしい
- 将来の進路が心配
- ロボットやプログラミングに興味がある子に合った支援を知りたい
相談は無料です
相談支援事業所の利用は基本的に無料です。まずは気軽にお問い合わせください。
FabriCo相談支援事業所について詳しくはこちら:
https://fabrico.fun/consultation/
<a id=”section8″></a>
よくある質問(Q&A)
Q1. 相談するのに費用はかかりますか?
A. 公的な相談窓口(教育相談室、適応指導教室など)と相談支援事業所は基本的に無料です。民間カウンセリングは有料(1回5,000円~10,000円程度)、医療機関は保険診療となります。
Q2. どの相談先に行けばいいかわかりません。
A. 迷ったら、まずさいたま市総合教育相談室(048-829-1894)または相談支援事業所に電話してみましょう。状況を聞いて、適切な相談先を案内してくれます。
Q3. 相談したことが学校に知られますか?
A. 相談内容は守秘義務で守られています。保護者の方の同意なく、学校に情報が伝わることはありません。ただし、学校との連携が必要な場合は、保護者の了解を得た上で情報共有することもあります。
Q4. 不登校の理由がはっきりしなくても相談できますか?
A. もちろんです。不登校の理由がはっきりしないケースはとても多いです。相談しながら、少しずつ理由が見えてくることもあります。
Q5. 子どもが相談に行きたがらないのですが…
A. 最初は保護者の方だけで相談に行っても大丈夫です。お子さんの様子を伝え、どう対応すればいいかアドバイスをもらいましょう。徐々にお子さんも一緒に相談できるようになることもあります。
Q6. 複数の相談先を同時に利用してもいいですか?
A. はい、複数の相談先を利用することは可能です。むしろ、様々な視点からアドバイスをもらうことで、お子さんに合った支援が見つかりやすくなります。
Q7. 相談支援事業所とスクールカウンセラー、どちらに相談すべきですか?
A. 両方に相談することをおすすめします。スクールカウンセラーは学校との連携がスムーズ、相談支援事業所は福祉サービスの情報が豊富という違いがあります。それぞれの強みを活かして相談しましょう。
Q8. 他の市に住んでいても、さいたま市の相談先は利用できますか?
A. 公的な教育相談室は基本的に市内在住者が対象ですが、民間の相談支援事業所や医療機関は市外の方も利用できます。川口市、上尾市、川越市、戸田市などにお住まいの方も、さいたま市の相談先を検討できます。
Q9. 相談したら、必ず施設に通わなければいけませんか?
A. いいえ、相談だけで終わることもあります。お子さんと家族の状況に合わせて、必要な支援を一緒に考えていきます。無理に施設利用を勧められることはありません。
Q10. 保育所等訪問支援とは何ですか?
A. 専門スタッフがお子さんの学校や園を訪問して、集団生活のサポートを行うサービスです。先生方へのアドバイスや環境調整を行い、お子さんが安心して過ごせるよう支援します。FabriCoでは2025年11月からこのサービスを開始予定です。
Q11. 不登校でも放課後等デイサービスは利用できますか?
A. はい、利用できます。学校に通っていなくても、受給者証があれば放課後等デイサービスを利用できます。平日の日中に利用することも可能です。
Q12. 相談してから実際に支援が始まるまで、どのくらいかかりますか?
A. 相談先や支援内容によって異なります。スクールカウンセラーなら比較的早く面談できますが、医療機関は数か月待ちのこともあります。放課後等デイサービスを利用する場合、受給者証の取得に1~2か月程度かかります。
<a id=”section9″></a>
まとめ:まずは一歩、相談してみましょう
お子さんが不登校になったとき、「どこに相談すればいいかわからない」と悩む保護者の方はとても多いです。でも、さいたま市には様々な相談先があり、それぞれ専門性や特色が異なります。
公的機関は無料で利用でき、学校との連携がスムーズです。民間機関は柔軟な対応が可能で、専門的な支援が受けられます。そして相談支援事業所は、福祉サービス全般の相談ができ、長期的に寄り添ってくれます。
大切なのは、一人で抱え込まずに、まず一つの相談先に連絡してみることです。一度相談してみて合わないと感じたら、別の相談先を試してみることもできます。
さいたま市やその近隣地域(川口市、上尾市、川越市、戸田市など)には、不登校で悩むお子さんとご家族を支えたいと思っている専門家がたくさんいます。まずは一歩、相談してみませんか?
▼FabriCoの相談支援事業所について
https://fabrico.fun/consultation/
▼FabriCoの療育内容を知りたい方
https://fabrico.fun
▼保育所等訪問支援(学校との橋渡し)
https://fabrico.fun/visit/
▼ご利用の流れ
https://fabrico.fun/howto/
不登校は、お子さんが何かに困っているサインです。そのサインに気づき、適切な支援につなげることで、お子さんは必ず成長していきます。まずは相談から始めてみてください。
※この記事の情報は2025年11月時点のものです。相談窓口の連絡先やサービス内容は変更される場合がありますので、詳しくは各機関にお問い合わせください。
