こんにちは。今日は不登校に悩むお子さんをお持ちの親御さんから寄せられた質問について、対話形式でお答えしていきたいと思います。
親御さん:「小学3年生の息子が学校に行きたがらなくて…。どうしたらいいかわからなくて困っています。」
専門家:まずお伝えしたいのは、不登校は決して珍しいことではないということです。文部科学省の調査では、小学生の不登校児童数は年々増加傾向にあります。お一人で抱え込まずに、お子さんにとって最適な選択肢を一緒に考えていきましょう。
親御さん:「選択肢って具体的にどんなものがあるんでしょうか?」
不登校の子どもを支える多様な選択肢
専門家:実は、今の時代は昔と比べて不登校の子どもたちを支える選択肢がとても豊富になっています。港区、渋谷区、南青山エリアでも、さまざまなサポート体制が整っています。
1. 行政の取り組み
親御さん:「行政ではどんな支援があるんですか?」
専門家:港区では令和7年4月から「学びの多様化学校 Minato School」という画期的な取り組みが始まりました。これは正規の教職員が配置された、不登校の中学生を対象とした学校です。一人ひとりの個性や能力を伸ばす指導を行っています。
港区立教育センターで学習し、みなと科学館と連携した授業や、区内企業・大使館との連携学習、プログラミング講師による先進的な学習など、港区ならではの魅力的なプログラムが用意されています。
親御さん:「中学生向けなんですね。小学生の場合はどうでしょう?」
2. フリースクールという選択肢
専門家:小学生の場合、フリースクールという選択肢があります。南青山にあるプログラミングスクール「CotoMirai」では、フリースクールプランを提供しています。
親御さん:「フリースクールって何をするところなんですか?」
専門家:CotoMiraiのフリースクールプランでは、平日の午前中からレッスンが受けられ、学習の支援も相談可能です。専門家や心理士からの個別面談も受けられます。
特徴的なのは「何もしなくてもいい」という姿勢です。活動内容は個別に相談でき、学校への活動報告にも協力してくれます。お子さんのペースに合わせて、無理をさせない環境が整っています。
フリースクールの具体的な活動内容
専門家:CotoMiraiでは以下のような活動を行っています:
STEM教育(ロボット・プログラミング・ものづくり)
- LEGO®やスクラッチ、KOOV®などの教材を使用
- 一人ひとりの理解度に合わせた個別学習
- 小学校のプログラミング教育に対応した論理的思考の育成
- 工作、裁縫、料理などのアナログなものづくり活動
学習支援
- 教科書準拠のオンライン教材「デキタス」を導入
- 学校の宿題支援や教科書の復習
- 個別に合わせた学習ペース
SST(ソーシャルスキルトレーニング)
- ボードゲームや遊びを通したコミュニケーション練習
- サークル対話による表現力の向上
- 「おはなしタイム」「振り返りタイム」の実施
親御さん:「料金はどのくらいかかるんでしょうか?」
専門家:体験は5,500円で、チケット制で通いたい時に通えるシステムです。6回チケットが46,200円(個人面談1回含む、半年間有効)、単発利用は7,980円となっています。1ヶ月前から予約でき、2日前までのキャンセルも可能なので、お子さんの体調や気持ちに合わせて利用できます。
発達の特性が関係している場合のサポート
親御さん:「実は、息子には発達の特性があるかもしれないと思っているんです。そういう場合はどうしたらいいでしょう?」
専門家:とても大切な視点ですね。不登校の背景には、発達の特性が関係していることも少なくありません。そうした場合、専門的な支援を受けることで、お子さんがより過ごしやすくなる可能性があります。
相談支援事業所という選択肢
専門家:埼玉県さいたま市にある「FabriCo」という施設では、相談支援事業所を運営しています。港区・渋谷区・南青山エリアからでも相談可能で、障害福祉サービスの利用に関する相談窓口として機能しています。
親御さん:「相談支援事業所って何をしてくれるところなんですか?」
専門家:相談支援事業所では以下のようなサポートを受けられます:
こんなときに相談できます
- 発達が気になり、何か支援を受けたほうがいいのか知りたい
- 放課後等デイサービスや児童発達支援を使いたい
- 今の支援でいいのか見直したい
- 将来のことも含めて相談したい
- 各種制度についてよくわからない
具体的なサービス内容
- サービス等利用計画の作成:障害福祉サービスを利用するためのプラン作成を専門員がサポート
- モニタリング:半年に一度などのタイミングで支援内容を見直し
- 申請・手続きのサポート:市区町村への申請書類の準備や流れを丁寧にサポート
親御さん:「制度のことがよくわからないので、そういうサポートがあると助かります。」
放課後等デイサービスという選択肢
専門家:FabriCoでは、放課後等デイサービス・児童発達支援施設も運営しています。ものづくりをテーマにした療育を行っており、プログラミング教育やSTEM教育を取り入れた活動から、工作、裁縫、料理などのアナログな活動まで幅広く実施しています。
親御さん:「ものづくりを通した療育って面白そうですね。」
専門家:はい。FabriCoでは「ものづくりと対話」に焦点を置き、お子さんが自分自身について考えたり、他者に関心を向けたりする態度を育てることを大切にしています。個別から小集団まで、その子に合わせた療育を実施しています。
相談先を持つことの重要性
親御さん:「色々な選択肢があることがわかりました。でも、どこから始めたらいいのかわからなくて…」
専門家:まず大切なのは、一人で抱え込まないことです。信頼できる相談先を持つことで、お子さんにとって最適な選択肢を見つけることができます。
まずは相談から始めましょう
専門家:以下のような流れで進めることをお勧めします:
- 現状の整理:お子さんの状況や困りごとを整理する
- 専門機関への相談:学校のスクールカウンセラーや相談支援事業所への相談
- 見学・体験:気になる施設やプログラムの見学・体験
- お子さんとの対話:お子さんの気持ちや希望を聞く
- 選択肢の検討:家族で最適な選択肢を検討する
親御さん:「子どもの気持ちを聞くのも大切ですね。」
専門家:とても重要なポイントです。お子さん自身が「ここなら行ってみたい」「これなら楽しそう」と感じられる場所や活動を見つけることが、前向きな一歩につながります。
地域のネットワークを活用しよう
港区・渋谷区・南青山エリアの強み
専門家:港区・渋谷区・南青山エリアには、教育に関する豊富な資源があります。先ほどご紹介した港区の学びの多様化学校をはじめ、民間のフリースクールや療育施設、相談機関など、様々な選択肢が揃っています。
親御さん:「地域にこんなに選択肢があるなんて知りませんでした。」
専門家:そうなんです。大切なのは、これらの選択肢を組み合わせて活用することです。例えば:
- フリースクールで基本的な学習を進めながら
- 相談支援事業所で将来的な支援計画を立て
- 放課後等デイサービスで社会性を育む
といった複合的なサポートを受けることも可能です。
他の選択肢との関係性
専門家:例えば、CotoMiraiのフリースクールプランで学習面をサポートしながら、発達の特性についてはFabriCoの相談支援事業所で専門的なアドバイスを受けるといった併用も考えられます。
親御さん:「一つの場所だけじゃなく、複数の支援を組み合わせることもできるんですね。」
よくある心配事への対応
「勉強が遅れるのでは?」という心配
親御さん:「学校に行かないと勉強が遅れるんじゃないかと心配で…」
専門家:その心配はとてもよくわかります。でも、フリースクールや療育施設では、一人ひとりのペースに合わせた学習支援を行っています。むしろ、お子さんに合った方法で学ぶことで、より効果的な学習ができる場合も多いんです。
CotoMiraiでは教科書準拠のオンライン教材を使用し、学校の宿題支援も行っています。学校への活動報告も協力してくれるので、学習面での心配は軽減できるでしょう。
「将来への影響は?」という心配
専門家:今は多様な学びの形が認められる時代です。大切なのは、お子さんが自信を持って成長できる環境を見つけることです。適切なサポートを受けながら、お子さんの特性や興味を活かした学びを続けることで、将来的にはより強い基盤を築けることも多いのです。
「周りの目が気になる」という心配
親御さん:「周りの人にどう思われるか気になって…」
専門家:お気持ちはよくわかります。でも、お子さんの幸せと成長が最も大切です。今は不登校への理解も深まっており、多様な学びの選択肢があることが社会的にも認知されています。
何より、お子さんが生き生きと学んでいる姿を見れば、周りの方々も理解してくださるはずです。
まとめ:お子さんに最適な選択肢を見つけるために
専門家:今日は不登校のお子さんを支える様々な選択肢についてお話ししました。重要なポイントをまとめると:
1. 多様な選択肢があることを知る
- 港区の学びの多様化学校(中学生向け)
- CotoMiraiのフリースクールプラン(小学生向け)
- FabriCoの相談支援事業所・放課後等デイサービス
- その他の民間施設や支援団体
2. 専門機関に相談する
- 学校のスクールカウンセラー
- 相談支援事業所
- 市区町村の教育相談
- 医療機関(必要に応じて)
3. お子さんの声を聞く
- お子さんの興味や関心
- 困っていることや不安なこと
- やってみたいことや行ってみたい場所
4. 段階的にアプローチする
- まずは見学や体験から
- お子さんのペースを大切に
- 焦らず長期的な視点で
親御さん:「今日お話を聞いて、選択肢がたくさんあることがわかって安心しました。まずは見学から始めてみようと思います。」
専門家:それが良いですね。お子さんと一緒に、まずは気になる場所を見学してみてください。そして、専門機関への相談も並行して進めることをお勧めします。
相談・見学のご案内
CotoMirai(南青山)でのフリースクール見学
所在地:東京都港区南青山1丁目15-40 ウィステリア南青山1階
アクセス:『青山一丁目駅』『乃木坂駅』から徒歩6分程度
お問い合わせ:CotoMirai公式サイト
体験料金:5,500円(1回)から始められます。まずはLINEでお気軽にお問い合わせください。
FabriCo 相談支援事業所での相談
所在地:さいたま市浦和区上木崎1-7-1 近代模型ビル2・3階
営業日:毎週月曜日 10時〜17時
アクセス:JR与野駅から徒歩7分、さいたま新都心駅から徒歩8分
お問い合わせ:FabriCo公式サイト
港区・渋谷区・南青山エリアからでも相談可能です。障害福祉サービスの利用に関する相談は無料で行えます。
お子さんの不登校は、新しい学びの扉を開くきっかけになるかもしれません。一人ひとり違うお子さんに合った最適な選択肢を見つけるために、まずは相談から始めてみませんか?
あなたのお子さんが、自分らしく学び、成長できる場所がきっと見つかります。私たちも全力でサポートいたします。